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| この写真のサイズは700×506です。重さは?→正解は3万3205バイトです |
| 「机上にはパソコン以外何もない」とインクスの山田社長(56歳) |
| ITを駆使して、45日を45時間に圧縮 |
| 試作品の金型づくりだ。世界シェアは3割。携帯電話は国内契約台数が9000万台に迫る。ほぼ半年でモデルチェンジ。当然、大量生産前に実物の感触を確かめる試作品は、あっという間につくりたい。 ITを駆使し、完成まで45日かかった金型づくりの工程を45時間に圧縮。生産性を24倍に引き上げた。 |
| 東京・西新宿。高層タワーの52階にある本社オフィスに、約50人。3次元CADを駆使する。東京都大田区にある2工場は高速回線で直結。データは瞬時に転送され、製作機が毎分5万回転するカッターで金属の塊を金型に変えていく。 |
| 情報の共有化が頭脳 |
| このネットワークは「ファラオ」と呼ぶ巨大サーバーが管理する。設計、加工などすべての工程にかかわる700台のパソコンや50台の製作機と瞬時に情報をやりとりする頭脳だ。「会社全体を動かしているようなもの。圧倒的な存在」という。 |
| 伝統的な金型産業は、設計者が紙に図面を引き、鉄がにおう現場では、図面を職人が解読して金型を作った。巨大コンピューターが並ぶ超高層のオフィスと自動化された製作機は、そんな光景を過去のものにした。 「日本は物づくりで生きていくしかない。『零』では24倍を超える30倍の生産性向上を実現する。これを日本の製造業に広げれば、人件費が割高な国内でも物づくりは維持できる」 |
| ペーパレス(デジタル化)化が不可欠 |
| 三井金属時代の話ですが、取引先の自動車メーカーの役員に「試作品を1日で作ってくれ」と言われました。ふつう14日かかっていたものをです。小さな改善では不可能です。とんでもない命題を与えられると、人は革新的なことを考えます。私は当時は珍しかった3次元CADを使い、紙の図面をやめることで、4日で仕上げました。 (朝日新聞より) |