007 | チャット・掲示板の是非 | |
【1】 | チャット・掲示板の是非、対応に要するエネルギーを別なものに使おう | |
* | ネチケット(ネット上のエチケット)・ガイドライン日本語版を扱うホームページです。 | |
1 | 最近小学6年生の女児が同級生を殺害するという痛ましい事件がおきました。 | |
2 | 「亡くなった女の子も切り付けた女の子も自分のホームページを持っていた。インターネットの掲示板や、複 数の人が文字で会話するチャットで遊んでいた」「大人の見えない電子空間に多くの子どもたちが浮遊して いることを、しっかりと認識する必要がある」(朝日新聞社説より)。 | |
3 | 「チャット」(chat)とは「ネットワーク上で同時に複数の人がメッセージを交換すること」とあります。インターネッ トに接続したまま、仲間が交互に文章を入力して、やりとりすることです。濃密な仲間意識が形成されますが、 その反面、仲間から除外されると、異常なダメージを受けます。 | |
4 | 「電子掲示板」(BBS)とは「ネット上で不特定多数の人を対象に意見を発表・公開するシステムです。ただし メッセージを削除できるのは主催者だけです」とあります。 | |
5 | チャットも電子掲示板も今はやりです。たくさんのホームページで氾濫しています。 | |
6 | 大学時代、色々な文書を書く機会がありました。それを見た教授が「この文章は誰が書いたか」と言うので、 「私が書きました」と答えると、「そうではなくて、参考にした本はあるか」と再度言われました。この時、どんな 些細な文章でも著作権があることをしり、とても勉強になりました。 | |
7 | 「一度書いた物は取り消せない。永遠に残るからな」ということも、教授から指摘されました。 | |
8 | 「言った、言わない」「そういう意味で言ったのではない」など、会話はその場限りで終わる場合が多い。しか し、文字は一度書いたら消せないし、とんでもない所へ飛んでいってしまう。それほど文字を書く場合、責任 が重いといえる。私は悪意のメッセージを処理するためのエネルギーを、別な物に使いたいということで掲示 板をしていません。メールで十分です。 | |
9 | IT革命時代、インターネットとホームページが主役です。自動車事故で年1万人弱の人が死に、その何十倍 もの人が負傷しても車社会は無くならないように、インターネットとホームページも無くなりません。 | |
10 | 「子どもたちがパソコンに触れ、使うとき、メールやインターネットを楽しむルールについても学ばせたい。た とえば名前を名乗って意見を言う、面と向かって言えることだけを言う、などだ。クラスでルールづくりに取り 組むのもいい」(朝日新聞社説より) | |
11 | 言葉の暴力、文字の持つ威力、相手の立場になって話す・文字を書くというマナー、文字は一度書 いたら永遠に消せない性格などを大人がきちんと話す場が必要だと思います。 | |
12 | 「人は目で見たり、耳で聞いたり、においをかいだり、さわったり、味わったり、感覚を精いっぱい動員して外 の世界とかかわり、心身を育てていく。 子どもたちは、どれだけそんな体験を重ねているだろうか。子どもた ちに必要なのは、ネットの世界に負けない豊かな実体験ではないだろうか」(朝日新聞社説より) | |
13 | 朝日新聞の社説は「豊な実体験」を提案する。しかし、実体験をさせないようにしているのが私たち大人です。 小学生よりペーパーテストで序列を決める大人社会がある。私の体験でも心身とも疲労している高校生がた くさんいる。夢を語る若者が「僕、アホやから」とか「私、バカだから」と平気で言う。 | |
14 | 優しい子、一芸に秀でた子、そんなことを実体験で評価するシステムが出来ない限り、朝日新聞の社説は、 「絵に描いた餅」しか過ぎない。大人がペーパーテスト以外の実体験の物差しで人をみようではないですか? | |
15 | 加害者の「母親は終始ハンカチを顔に当て、声を押し殺すようにして泣き、帰り際に「また来るからね」と話す のがやっとだった」(6月5日付け神戸新聞より)。被害者の父の毎日新聞記者も取材する側とされる側の立 場では「見えるものが違う」と語り、事件の大きさを受け止められない様子だといいます。小学生の親が二度 とこんな悲しい事にならないように、未来の主役である若者が1人1人夢を持てるよう、私たち大人はもっと人 間として大切な物を取り戻す必要があります。 |
参考資料
朝日新聞(2004年6月5日付け社説)
神戸新聞(2004年6月5日)
神戸新聞(2004年6月7日)