パソコン何でもQ&A

036 公的機関がしてはいけないこと(10)-PDFの使用について
【1】 PDFとは?、貴重な武器だが、容量が重く、時期尚早
 アドビシ=ステムズ社が開発したPortable Document Formatのことです。
 アドビ社は、「あらゆるアプリケーションで作成でき、パソコン環境にも依存しない」と宣伝しています。ホーム
ページもジャヴァ=スクリプトも同様です。
 しかし、アドビ社は「どんなアプリケーションで作成されたオリジナルドキュメントでも、その体裁を正確に保ち
ます」と強調します。
 以下は、ある小学校の学級通信をPDF化したものです。ベロ出しチョンマを劇化するために、私のホームペ
ージを参考にした経過をHPで紹介しています。約3万バイトに軽くしていますが、文字の鮮明さは抜群です。
 どこが問題なのでしょうか。上の写真はその一部ですが、全文で、18万8000バイトです。
 PDFの全文です(約19万バイトと重いですよ)←ここをクリックして下さい。
 いずれブロードバンドの時代になると、貴重な戦力になります。しかし、今は、時期尚早です。
【2】 PDFでは、「home」「back」「next」などのボタンが貼れません
 ホームページを作成する場合、徹底して利用者の立場に立つことを指摘してきました。
 それには、5点あります。
(1)1ページの重さを6万バイト以下にする。
(2)更新する日がいつかを明示する(例月に1回なら、何日か)。
(3)以前に更新したデータを区別するために、直近の更新データに「new」などのアイコンを付ける。
(4)あるページに入ると、「home」「back」「next」のボタンをクリックすることで、スムーズに閲覧できる様にする。
(5)あるページに入ると、フレームなどの不必要な装飾をせず、ページに没頭できるように工夫する。
 残念ながら、PDFにはボタンが貼れません。スムーズなネットサーフィンができません。
 ボタンを貼るという意味を書いています←クリックして下さい。
【3】 PDFは、写真です。情報処理用の設計図(ソース画面)が使えません
 PDFは、非常に精巧な写真データです。
 写真データとして精巧であっても、情報処理の世界では、単なる「物」扱いです。家を評価する場合、アマは
概観を基準にします。しかし、プロは設計図を基準にします。どんな材料を使用しているか、どう配線している
か、将来性があるかなどを総合的に判断できるからです。
 PDFは、残念ながら、加工したり、追加・訂正できない、データなのです。
【4】 PDFの発展のためには、光ファイバーが前提です
 以前、沖縄の今帰仁城(グスク)と首里城(グスク)に取材に行った時、旅行業者からグスクの観光地図を印
刷してもらいました。パソコンから印刷する画面を見ると、PDFで処理されたもので、印刷屋さんの印刷物と同
じ鮮明さでした。
 ボタンが貼れない不便さがありますが、PDFは発展します。そのためにも、全ての家庭で光ファイバーが引
かれるよう頑張る必要があります。私も大いに努力しています。
 相生市内の小・中学校では、ADSLと光ファイバーの供用が始まったということです。隣の龍野市では5年以
上も前に教育長(現市長)の「天の声」で光ファイバーの使用が始まり、デジタル先進市になっています。
 遅いということは悪いことではありません。先進地区のよい点を継承し、課題を克服すれば、一気に追いつ
き、追い越せる可能性があるのです。
旅行業者が印刷
したの地図です。
容量を軽くしています