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山本花萌さん(26歳)の相生詩情(2)

朝日新聞・神戸新聞で紹介された絵葉書の作者とはどんな人
 「中学三年で、受験勉強しないといけない時期だったにもかかわらず、近くの羅漢の里へ行って、美術
の宿題にかこつけて、絵ばかり描いていました」。色々なテーマのポスターの募集があり、10個ほど応募
したという。テーマに合わせてイメージがすっと湧いてくるという。
 専門的に絵の道に進もうとしてのは何時ごろですか?との問いに「高校進学の進路相談の頃です。」
 そのきっかけはなんですか?と聞くと、「私が一日中そうやってあきもにせず絵を描いていたので、普
通の進学はあきらめ、もうそっちの方面に進んだらと、両親が思ったのかもしれませんね。」
 地元の進学校に進んだ山本さんですが、一年生の冬に、初めて絵の塾へ行った時、そこの生徒さんの
厳しいデッサン等の、勉強している姿勢にびびってしまったそうです。そこで、山本さんは「やっぱり趣味
で描いているほうが楽しいかも・・・」と思ったはずなのですが、なぜか二年に上がるときには、やっぱり厳
しくても、興味の持てないことより、好きなことを勉強したい!と強く思ってそのまま続ける決意をしました。
 その後は、誰に反対されても、美術方面に進む決意がひるむことはなかったと言います。
 昔から「芸は身を助く」と言うが、そう簡単に芸が身に付くものではないというのが、山本さんの話を聞い
てよく分かります。簡単に身に付けば、身を助く程の力にはなり得ない。若い山本さんだ。色んなことを体
験してイメージをどんどん逞しく膨らませていって欲しいものである。
絵葉書の場所選びと色使いこだわりは山本花萌(かも)さんの解説です。
それぞれの絵葉書の絵をクリックすると、原画を観賞できます。
D「万葉の岬」  E「相生の港」
  秋の海に点々と、牡蠣イカダがゆらいでいるところです。
キラキラ輝く海と、のんびりと走っていく船に心が休まりました。
晴れた日の海はとても気持ちがよいものです。
 爽やかな色合いになるように、あまり難しくならないよう気を
つけました。やはり、スケッチに行った時の、青い海のイメー
ジを大切にしたいと思いました。
 ここは、ペーロン祭りのときには花火大会の会場となるところ
です。普段は静かなところで、ヨットが泊まっていたりします。
温泉施設があるので、みんな体を休めにこられます。
 この絵をスケッチしたのは、夕日の傾くころだったので、そん
な雰囲気がでていればいいな、と思います。

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