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「最澄と空海の交渉」

『風信帖』
「弘仁三年十一月条
風信雲書、天より翔臨す。これを披きこれを閲するに、雲霧を掲ぐるが如し。兼ねて止観の沙門を恵まれ、頂戴供養し、□くところを知らず。すでに冷し。伏して惟みるに法体如何。空海推常、命に随いて彼の嶺に躋攀せんと擬するも、限るに少願を以てし、東西する能わず。今思うに我と金蘭及び室山と、一処に集会し、仏法の大事因縁を商量し、共に法幢を建て、仏恩の徳に報ぜん。望むらくは煩労を憚らず、□く降りて此の院に赴かれよ。此れ所望所望。□々具せず。釈空海状して上る。
  九月十一日
東嶺金蘭法前」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)