(s0149)
「遣唐使の停止」 |
『管家文草』 |
「諸の公卿をして遣唐使の進止を議定せしむことを請ふの状 右臣某、謹みて在唐の僧中□、去年三月、商客王訥等に附して到るところの録記を案ずるに、大唐の凋弊、之を載すること具なり。更に不朝の問を告げ、終に入唐の人を停む。中□区々の旅僧たりと雖も、聖朝のためにその誠を尽くす。(中略)臣等、伏して旧記を検するに、度々の使等、或は海を渡りて命に堪えざりし者有り。或は賊に遭ひて遂に身を亡ぼせし者有り。唯だ、未だ唐に至りて難阻飢寒の悲しみ有りしことを見ず。中□が申報するところの如くむば、未然の事、推して知るべし。臣等、伏して願はくは、中□が録記の状を以て、遍ねく公卿・博士に下し、詳に其の可否を定められむことを。国の大事にして、独り身の為ならず。且く款誠を陳べ、伏して処分を請ふ。謹みて言す。 寛平六年九月十四日 大使参議勘解由次官 従四位下兼守左大弁行式部権大輔春宮亮菅原朝臣某」 |
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現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |