(s0223)

「院人・家人の闘乱」

『小右記』
「長徳三年四月条
十六日己酉、右衛門督示し送りて云く。宰相中将と同車し左府より退出するの間、華山院の近衛面数十人、兵仗を具して出で来たり、乍ちに□を持たしむる牛童を捕え篭む。また雑人ら走り来たりて飛礫す。その間の濫行云うべからず、者り。驚奇極りなし。
十七日庚戌、(中略)或者云く。検非違使ら、勅によりて華山院を囲み、去夕濫行の下手人を申すと云々。この間慥かな説を得がたし。院の奉為に太だ面目なし。積悪の致し奉るなりと云々。或いは云く。下手人らもし遂に出さしめ給わずば、院内を捜検すべきの由綸旨あり。この事左衛門尉則光(検非違使。また彼の院の御乳母子なり)。彼の院に通ずと云々。嗷々の説記すべからず」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)