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「空也の念仏」

『日本往生極楽記』
「応永三年条
沙門空也は、父母を言わず、亡命して世に在り。或いは云く、□流より出でたりと。口に常に弥陀仏を唱う。故に世に阿弥陀聖と号く。或いは市中に住して仏事を作し、また市聖と号く。嶮路を過ぎてはすなわちこれを□り、橋なきに当りてはまたこれを造り、井なきを見ればすなわこれを掘る。号けて阿弥陀井と日う。(中略)天慶以住、道場聚落、念仏三昧を修すること希有なりき。いかにいわんや小人愚女、多くこれを忌めり。上人来たりて後、自ら唱え他をして唱えしむ。その後世を挙げて念仏を事となす。まことにこれ上人の衆生を化度するの力なり」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)