(s0263)
「平安末期の歌謡」 |
『粱塵秘抄』 |
「浄土は数多あんなれど、弥陀の浄土ぞ勝たれたる、九品なむなれば、下品下にてもありぬべし。仏も昔は人なりき、我等も終には仏なり、三身仏性具せる身と、知らざりけるこそあはれなれ。我等が心に隙もなく、弥陀の浄土を願ふかな、輪廻の罪こそ重くとも、最後に必ず迎えたまへ。弥陀の誓ぞ頼もしき、十悪五逆の人なれど、一たぶ御名を称ふれば、来迎引接疑はず。 仏は常にいませども、現ならぬぞあはれなる、人の音せぬ暁に、ほのかに夢に見え給ふ 極楽浄土のめでたさは、ひとつも空なることぞなき、吹く風立つ波鳥も皆妙なる法をぞ唱ふなる。遊びをせんたや生まれけん、戯れせんとや生まれけん、遊ぶ子供の声きけば、我身さへこそ動がるれ」 |
現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |