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「主従関係」

『吾妻鏡』
「治承四年八月二十六日条
辰刻に及び、河越太郎重頼、中山次郎重実、江戸太郎重長、金子、村山の輩已下数千騎攻め来る。義澄など相戦うと雖も、昨 由比の戦い 今両日の合戦、力疲れ矢尽く。半更に臨み城を捨てて逃げ去る。義明を相具さんと欲す。義明云く、吾れ源家累代の家人たり。幸い其の貴種再興の代に逢うなり。□ぞこれを喜ばざらん哉。保つところ已に八旬有余なり。余算を計るに幾くならず。今老命を武衛に投じて、子孫の勲功を募らんと欲す。汝等、急ぎ退去して、彼の存亡を尋ね奉るべし。吾れ独り城郭に残留し、多軍の勢を模して、重頼に見えしめんと云々。義澄以下、涕泣して度を失うと雖も、命に任せて□に以て離散し訖ぬ」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)