(s0338)
「楠木正成の抵抗」 |
| 『太平記』 |
| 「千釼破城の寄手は、前の勢八十万騎に、又赤坂の勢吉野の勢馳加て、百万騎に余りければ、…此城東西は谷深く切て人の上るべき様もなし。南北は金剛山につづきて而も峰絶たり。されども高さ二町許にて、廻り一里に足ぬ小城なれば、何程の事か有べきと、寄手是を見侮て、…我先にと城の戸口の辺までかづきつれてぞ上たりける。城中の者共少しもさはがず、静まり帰て、高櫓の上より大石を投かけ投かけ、楯の板を微塵に打砕て、漂ふ処を差つめ差つめ射ける間、四方の板よりころび落、落重て手を負、死をいたす者、一日が中に五六千人に及べり」 |
| 現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
| 『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
| 『精選日本史史料集』(第一学習社) |
| 『日本史重要史料集』(浜島書店) |
| 『詳解日本史史料集』(東京書籍) |