(s0348)

「悪党の活躍」

『吾妻鏡』
「正嘉二年九月二十一日条
諸国悪党、蜂起の聞あるに依り、殊に警巡を誠を竭さるべきの趣、日来群議を経られ畢ぬ。今日御教書を諸国守護人に下さる。その詞に云う、
  国々悪党警固の事
右、国々悪党、蜂起せしめ、夜討・強盗・山賊・海賊を企つるの由、その聞あり。狼唳の甚、誡ざるべからず。見穏、聞穏すべからざるの由、度々仰せ下され畢ぬ。早く警固を加うべきなり。実犯の族に於ては、その身を召し進めしむべし。且は権門勢家の領たりと雖も、守護人の下知に背き、悪党を拘惜するに於ては、注し申すべし。その科を行わるべきなり。この旨を以て某国中に触れ廻し、沙汰をいたさしむべきの状、仰に依り執達、件の如し。
  正嘉二年九月二十一日           武蔵守
(執権長時)
相模守
(連署政村)
    某殿」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)