(s0473)
「勘合貿易の利益」 |
『大乗院寺社雑事記』 |
「文明十二年十二月二十一日(中略)明年、室町殿より唐船を渡わるべきの由、御沙汰に及ぶ。大内殿に仰せ合わさると云々。楠葉入道当年八十六歳也。両度唐船に乗る者也。今日これと相語らう。唐船の理は生糸に過ぐべからざる也。唐糸一斤二百五十目也。日本代五貫文也。西国備前・備中に於て銅一駄の代は十貫文也。唐土の明州・雲州に於て糸に之を替えなば四十貫五十貫に成もの也と云々。又金一棹十両は三十貫文也。糸に成さば百二十貫あるいは百五十貫に成也。(中略) 文明十五年正月廿四日(中略)就中唐土え持つべき物は、仮令百貫足にては十色に物を持つべき也。其時節々々にて定まらざる故也。一物にて十倍・二十倍に成事もあり、一物は一向に立用せずしてある物もあり。能々覚悟しべき事也と云々。い王の事は公方船計これを積む。仮令申請は相違なき事也。 らんこ皮 唐土にては冬入物也 こ少 太刀 長太刀 やり 銚子□ 赤金 金 すわう 吉扇 大綱此の如き者共也。又唐土より相計て持ち来るべき物の事。 生糸 第一用に立物也 北絹 段子 金蘿 しゃ香 道士の古衣 色々のいん金色也、唐土にては指たる物にては無、此方にて徳あり、皆破物共也、たゝみ入たる中は見事也、五寸三寸も大切、女房の古衣装の同事也」 |
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現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |