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「大名の誓書」

『天正記』
「 敬白。起請
一、今度聚楽第行幸に就いて、仰出でさるゝの趣、誠に以て有難く、感涙を催 す事。
一、禁裏の御料所地子以下、并びに公家門跡所々知行等、若し、無道の族これ あるにおいては、各々として、堅く意見を加へ、当分の儀は申に及ばず、子 々孫々、異儀無きの様、申置くべき事。
一、関白殿仰せ聴さるゝの趣、何篇において、聊も違背申すべからざる事。
 右の条々、若し一事たりと雖も、違背せしむるにおいては、梵天帝釈、四大 天王、惣じて、日本国中六十余州大小の神祗、殊に王城の鎮守、別して氏神 春日大明神、八幡大菩薩、天満大自在天神、部類眷属、神罰、冥罰、各々罷 り蒙るべきものなり。仍て、起請、件の如し。
  天正十六年四月十五日」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)