(s0653)
「鎖国令(渡航・帰国の全面的禁止)」 |
『徳川禁令考』 |
「 条々 長崎 一、異国江日本の船これを遣わすの儀、堅く停止の事。 一、日本人異国江遣わし申す間敷候。 若忍び候而乗渡る者これ有るに於てハ、 其者ハ死罪、其船船主共ニ留置き言上仕るべき事。 一、異国江渡り住宅仕りこれ有る日本人来り候ハゝ死罪申し付くべき事。 一、伴天連の宗旨これ有る所江ハ両人より申し遣わし、穿鑿を遂ぐべき事。 一、伴天連訴人褒美の事。 上の訴人には銀子百枚、其より下には其の忠にしたがひ相計るべき事。 一、異国船申分これ有りて、江戸え言上の間、番船の事、此の以前の如く大村 方え申越すべき事。 一、伴天連の宗旨改め候南蛮人、其の外悪名の者これ有る時は、前々の如く大 村の篭に入置くべき事。 一、伴天連の儀、船中の改迄、念入り申付くべき事。 一、諸色一所え買取り申す儀、停止の事。 一、武士の面々、長崎におひて異国船の荷物、唐人より直に買取り候儀、停止 の事。 一、異国船荷物の書立て、江戸え注進候て、返事これなき以前にも、前々の如 く商売申付くべき事。 一、異国船つみ来たり候白糸、直段を立て候て、残らず五ケ所其の外書付の所 割符仕るべき事。 一、糸の外諸色の儀、糸の直段極り候あての上、相対次第商売仕るべし。但し、 唐船者小船の事に候間、見計い申付くべき事。 付、荷物の代銀直段立て候ての上、廿日切たるべき事。 一、異国船もどり候事、九月廿日切りたるべし。若しおそく来たり候船は、着 き候てより五十日切たるべきなり。唐船は見計い、かれうたより跡に出船申 付くべき事。 一、異国船売残しの荷物預ケ置き候儀も、又預り候儀も停止の事。 一、五ケ所惣代の者、長崎え参着の儀、七月五日切きたるべし。其よりもおそ く参り候者には、割符をはづし申すべき事。 一、平戸え着き候船も、長崎の糸の直段の如くたるべし、長崎にて直段立ち候 はぬ以前に、商売停止の事。 右、此の旨守らるべき者なり。仍て執達件の如し。 寛永十二年」 |
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現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |