(s0666)
「道行の場」 |
『曾根崎心中』 |
「この世の名残、夜も名残、死にに行く身をたとふれば、仇しが原の道の霜、一足づつに消えて行く、夢の夢こそあはれなれ。あれ数ふれば暁の、七つの時が六つ鳴りて残る一つが今生の、鐘のひびきの聞きをさめ、寂滅為楽とひびくなり。鐘ばかりかは、草も木も空も名残と見あぐれば、雲こころなき水のおと、北斗は冴えて影うつる。星の妹背の天の川、梅田の橋をかささぎの橋とちぎりていつまでも、われとそなたは女夫星、必ずそふとすがりより、二人がなかに降る涙、川の水嵩もまさるべし」 |
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現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |