(s0733)
「貨幣経済の発展」 |
『政談』 |
「其上昔は在々に殊の外銭払底にて、一切の物を銭にては不買、皆米麦にて買たる事、某田舎にて覚たること也、近年の様子を聞合するに、元禄の比より田舎へも銭行渡て、銭にて物を買事になりたり、…。 当時は旅宿の境界なる故、金無てはならぬ故、米をうりて金にして、商人より物を買ひて日々を送ることなれば、商人主と成って、武家は客也、故に諸色の直段武家の心侭にならぬこと也、武家皆知行所に住する時は、不売米に事すむ故、商人米を欲しがることなれば、武家主となりて、商人客也、されば諸色の直段は、武家の心侭に成る事也、是れ皆古聖人の広大甚深なる智恵より出たる万古不易の掟也、右の如くして米を至極に高直にする時は、御城下の町人皆雑穀を食する様に成べし」 |
現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |