(s0791)
「田沼批判」 |
『田沼時代』 |
「 ちょぼくれちょんがれ そもそもわっちが在所は、遠州相良の城にて、七つ星からけいはくばかりで、おそばへつん出て、御用をきくやら、老中に成るやら、夫から聞ねへ、大名役人役替させやす、なんのかのとて、いろいろ名を付け、むしゃうに家中の物まで、ぶげんになりやす、あんまりわっちも嬉しいまぎれに、とてものついでに、大老なんぞと、是からそろそろむほんとでかけて、出入りのあんまを取立て、おいしゃとこしらへ、千川上水、印旛の新田、吉野の金掘、む性に上納、御益の御為のなんのかのとて、さまざま名をつけ、おごって見たれば、天のにくしみ、今こそあらはれ、てんてこ舞やす、ヤレマタヤレマタむすこは切られて、孫はくわるる、印旛の水から、関東へ押出し、新田所は五年が間は皆無に成りやす、やれやれ、夫から取立て医者めが、薬がちがって、因果とわっちがをちどになりやす、御役ははなれて、女の老中に、めったにしかられ、是迄いろいろだましてとったる五万七千、名ばかり名ばかり、七十づらにて、こんなつまらぬ事こそ有るまい、ほんにことしは、天時つきたる、かなしいこんたに、ほういほういほうい」 |
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現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |