(s0846)

「島津久光の公武合体論」

『島津久光公実紀』
「一、粟田口宮、左府公、鷹司公御父子、御慎を解かせられ、且つ、関東に於 ては、一橋、尾張、越前御慎解これある様仰出され度き事。
一、右御慎解の上、左府公関白職仰出され、関東に於ては、越前前中将殿へ 大老職に任ぜられ度く、此の儀は家格につき先例はこれ無き筈に御座候得 共、非常の節、非常の処置これ有る様仰渡せられ度き事。
(中略)
 一、此の已後は、叡慮の趣浪人等え相洩れざる様、御取締厳重に御座有り度 く存じ奉り候事。
 一、浪人共の説、妄りに御信用在らせられず候様、存じ奉り候事。
一、越前在職の上は、上洛仰出され、将軍いまだ若年の事に候に付、非常の 時節、御懸念に思食され候間、一橋え後見を仰付けられ、朝廷御尊崇の道、 関東に於て精々尽し奉り、邪正の弁、明白に相立て、外夷御処置、天下の 公論を以て、永世不朽の明制定めさせられ、皇威海外に振わせられ候様罷 り成り度、恐れ乍ら存じ奉り候事」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)