(s0894)

「割拠論の構想」

『木戸孝允文書』
「弟、長の人にあらず、日本の人にあらず。天に登りて今日皇国の見るとき、実に天も未だ皇国を御見捨はこれ無き事にて、今日の場合に至り候も、自ら皇国の病ぶんり仕り候にこれ有るべき歟。天下に名医これ有り候て、ここに於て天下安静永久の基本も相立ち、皇国富国強兵の策も今日より相施され、天下共に安楽の場合にも立至るべきと存じ奉り候。(中略)長州も大と小とも異なるのみにして、今日の場合に至り候も、元より偶然にはこれなく、皇国の今日に至り候も、同一徹と存じ申し候。長州今日の場合に立至るを名医よりしてうかがわせ候はゞ、千載一時の機会にもこれ有るべき歟。左候て今日の長州も皇国の病を治し候にはよき道具と存じ申し候」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)