(s0923)
「恭順論」 |
『海舟全集』 |
「徳川氏の領国邦内四方に散在し、その総高おゝよそ四百万石、此の内、蔵入を以て養ふ所の旗下数千におゝよそ二百万石を給す。所謂蔵米取なり。残り二百万石、此の他諸税金おゝよそ百万両計り。その領地半ば関西に在り。若し一朝戦争に及ばば、此の分敵の有とならむ。関東・奥羽に在るは、関西の如く豊ならず。此の区々たる関東を守て何をか成さん。其の結局土地を割きて抵当とし、西洋人に借らざるを得ず。其の抵当として出すべきは、唯横浜・箱館のみ。若し誤て此の事に及ばば如何ぞや。同胞憤争して、他人の為に邦地を失う。豈恐れざるべけんや」 |
現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |