(s0924)

「徳川慶喜追討令」

『復古記』
「去る三日、麾下の者を引率し、剰前に御暇遣され候会・桑等を先鋒とし、闕下を犯し奉り候勢、現在彼より兵端を開き候上は慶喜反状明白、始終朝廷を欺き奉り候段、大逆無道、最早朝廷に於て御宥恕の道も絶え果て已むを得させられず追討仰付けられ候。兵端既に相開き候上は、速やかに賊徒御平治、万民塗炭の苦を救せられ度き叡慮に候間、今般仁和寺宮征討将軍に任ぜられ候に付ては、是迄偸安怠惰に打過ぎ或ひは両端を抱き候者は勿論、仮令賊徒に従ひ譜代臣下の者たりとも、悔悟憤発、国家の為尽忠の志これ有り候輩は、寛大の思召にて御採用在らせらるべく候。戦功により、此の行末徳川家の儀に付歎願の儀も候得ば、其の筋により御許容これ有るべく候。然るに此の御時節に至り、大義を弁えず賊徒と謀を通し、或ひは潜居致させ候者は、朝敵同様厳刑に処せらるべく候間、心得違これ無き様致すべく候事」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)