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「南部藩大一揆と三浦命助」 |
『獄中記』 |
「一、それ人間は、借り金出来れば、あぐ心んをごるなり。何にほど借り金出
き候とも、あぐ心ををごしべからじ。たとへば、何程借り金御座候とも、 田地、諸事の品もの、有り合せのぶん渡し心に相成り申し候はゞ、少しも
恐るゝにたらじ。もっとも、田地なくとも、日びに働けばしのぐものにて 御座候間、全くびんぼうを恐るべからじ。ことに依りては田地ををしみ、
我み出本致す人多くあるなり。誠に大あやまりに御座候。人間と田地とを くらぶれば、人間は三千年に一度さくうどん花なり。畑田は石川らの如し。
石川らををしみ、うどん花をしてるが如し。(中略) 一、親にこうある人は、ついには日月のをんあわれみをこうむるゆゑに、諸 人よりなさげをゑて、七なん八くのうれいをのがれ、ついにはふつきはん じやう子孫長久に栄べく候間、何ぶんにも親にもこうこうなさるべく候。 一、親にふこうの人は、ついには天よりごばつを蒙り、命助の如にをんしか りをこうむるものにて候間、天地・御上・師匠・親には、大切にこうこう を成さるべく候」 |
現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |