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「伊勢のええじゃないか」

『慶応伊勢御影見聞諸国不思議之和』
「家分に応じ、御下りのある家には御造酒として上酒壱樽、あるいは二樽、三樽、または五樽、このころは川崎へん、妙見町などには家々に右の造酒を、亭主などが商売は皆御下りあると四五日も休み、ただ表を通る人にのますのを仕事に致し、また奉公人などや、娘・下女の類は、昼夜鳴物などを打ちたたき、男女老若も町中を大さわぎ、または面におしろいなどをつけ、男が女になり、女が男になり、また顔に墨をぬり、老母が娘になり、いりいろと化物にて大踊り、ただよくも徳もわすれ、ゑじゃないかとおどるのみなり。両宮へ日々様々の姿にて、あるいは揃にて参詣いたすもの大賑々しきことなり」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)