(s0985)
「琉球問題」 |
| 『岩倉公実記』 |
| 「克蘭徳 此の問題に関し猶一言すべきこと有り。琉球及び其の他紛紜の件を清国と談判し給うに当たり、避けらるる丈は外国の干渉を招き又は許し給うこと勿れ。予熟々欧州各国の外交政略を按ずるに、彼等が亜細亜に於て謀る処のものは一つとして亜細亜の人民を屈辱し圧服することに関せざるは莫し。彼らが外交政略は常に専横なり。而て清国と日本との葛藤は即ち彼が漁夫の利を占むべき奇貨となす所なり。清国と日本は此の問題に当たるに、嘗て同盟国たり。旧誼と人種の同一なるとを思い、友誼を尽し、譲与を為すの心を以てせば、相互の対面を損せずして、之を結局し、永遠平和の基を立つること何ぞ難しからん。且臣が出発既に近きを以て、清国と日本国の間平和を結了したりとの事を聞き、本国に帰航するを得ば、予が喜び何にか之に如かん」 |
| 現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
| 『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
| 『精選日本史史料集』(第一学習社) |
| 『日本史重要史料集』(浜島書店) |
| 『詳解日本史史料集』(東京書籍) |