(s0992)

「条約改正と日清戦争」

『蹇々録』
「明治二十七年七月十三日付を以て、青木公使は余に電稟して日く、『本使は明日を以て新条約に調印することを得べし』と。而して余が電信に接したるは抑々如何なる日ぞ。鶏林八道の危機方に旦夕に迫り、余が大鳥公使に向ひ、『今は断然たる処置を施すの必要あり、何等の口実を使用するも差支なし、実際の運動を始むべし』と訣別類似の電訓を発したる後僅かに二日を隔つるのみ。余が此間の苦心惨澹・経営太忙なりしは実に名状すべからず。然れども今此喜ぶべき佳報に接するや頓に余をして積日の労苦を忘れしめたり」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)