(s1064)

「加藤祐一の文明開化」

『明治文化全集』
「天狗といふものはあるまじき道理
(中略)開けた世の中に、天狗をまだあるものの様に思ふて居るは、理にうとい事で、夫といふが、高山などへ登ると、人けが少ないので、何となく気味のわるい様に思ふ処へ、大きな石が落たり、大木が倒れたりする事がある故、そりやこそといふて驚くのじゃが、山ぐえや風折れは常にもある事、高山は気候も替る故に、人里とは変わった事がいくらもあるべき筈、何ぞ異なった事のあった時、是はどふいふ理で欺うかと考ふれば、却って 究理の種をも得る事で、学者はそこらに気をつけてよい事でござる」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)