(s1132)
「日比谷焼打ち事件」 |
『日本新聞』 |
「明治三十八年九月六日付 交番焼打の挙は殆ど底止する所を知らず。日比谷より芝、京橋、日本橋に、十二時頃には既に神田に移り其止まる所を知らず、今暁二時頃には深川、本所に及び市内十三個所に火の手の挙がるを見る。輦轂の下此無政府の変態を見る、噫誰れの罪ぞ。 白昼白刃を提げて官邸に闖入す、事既に驚くべし。白昼火を官邸に放つ、更に驚く可し。而して警官剣を抜いて人を斬り、軍隊銃を提げて良民に臨むに至ては宛然是れ第二の露都なり。戦捷の帝都を為すの大失態を演出せしむ。鳴呼是れ果して誰れの罪ぞ。民心は火の如し、一度之を激すれば炎焔天を焦す、禁止の一挙威圧の反動遂に此大紛乱を見る、悲哉」 |
現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |