(s1138)

「平民社設立」

『新聞集成明治編年史』
「宣言
一、自由、平等、博愛は人生世に在る所以の三大要義也。
一、吾人は人類の自由を完からしめんがために平民主義を奉持す、故に門閥の 高下、財産の多寡、男女の別より生ずる階級を打破し一切の圧制束縛を除去 せんことを欲す。
一、吾人は人類をして博愛の道を尽さしめんが為に社会主義を主張す。故に社 会をして生産、分配、交通の機関を共有せしめ、其の経営処理に社会全体の 為にせんことを要す一,吾人は人類をして博愛の道を尽さしめんが為に平和 主義を唱導す。故に人種を区別、政体の異同を問はず、世界を挙げて軍備を 撤去し、戦争を禁絶せんことを期す。
一、吾人既に多数人類の完全なる自由、平等、博愛を以て理想とす。故に之を 実現するの手段も、亦た国法の許す範囲に於て多数人類の輿論を喚起し、多 数人類の一致協同を得るに在らざる可からず、夫の暴動に訴えて快を一時に 取るが如きは、吾人絶対に之を否認す。
  平民社同人」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)