(s1157)

「米騒動」

『東京朝日新聞』
「富山県中新川郡水橋町町民の大部分は出稼業者なるが、本年度は出稼先なる樺太は不漁にて、帰路の路銀にも差支ふる有様にて、生活頻る窮迫し、 加ふるに昨今の米価暴騰にて、困窮愈其極に達し居れるが、三日午後七時漁夫町一帯の女房二百名は海岸に集合して三隊に分れ、一は浜方有志、一は町有志、一は浜地の米屋及び米所有者を襲い、所有米は他に売らざること及び此際義挾的に廉売を嘆願し、之を聞かざれば家を焼払ひ、一家を鏖殺すべしと脅迫し、事態頻る穏かならず。斯くと聞き東水橋警察署より巡査数名を出動させ、必死となりて解散を命じたるに、漸く午後十一時頃より解散せるも、一部の女達は米屋の附近を徘徊し米を他に売るを警戒し居れり」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)