(s1213)

「新聞の大衆化」

『日本新聞発達史』
「論説は新聞の俗化以来事実の解釈説明を主として読者を導くの風はなくなった。日露戦後は更に一変して一種の煽動的な論調を有するものが歓迎された。其の最たるものは『万朝報』にて、非講和時代の『朝日』にも其風があった。而して煽動的ならざる論説は社会に何の反響もなく、唯俗論に迎合し成るべく読者に悪感情を起さざらしめんとするの風が見える。要するに理性の判断に訴へんとするの論説は跡を絶つの状況となった。記事の内容は概して雑感的となった。即ち一つの事件を精細に記述すると云ふよりも、刹那の光景を文学的に描写して読者の眼を喜ばさんとするの風が生じた」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)