(s1223)

「片山哲の態度」

『回顧と展望』
「この議会において、社会大衆党は少々曖昧であったが、この総動員法案が国家社会主義の立場から、資本主義の自由放任を制限し、国家の強い統制力を加えようとする法案であると見て、これに賛成の立場をとった。社会大衆党は既にその頃、階級闘争を通じて、資本主義を改革しようとする行き方を捨て、国家、民族の発展は、資本主義の改革をその中に含まねばならぬという方針をうち立てていた。私はやむを得ないとして沈黙を守っていた。そこで、その党の方針をバックにして、西尾末広君が、賛成討論に立ったのである。
 この国家総動員法案については、当時の政民両党は決して好意的立場を持っていなかった。逆に社大党は、これを積極的に推進し、政民保守党に一撃を加えようとしていた」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)