(s1226)
「ドイツの勝利の国内体制に与えた影響」 |
『変革期日本の政治経済』 |
「この万人の意外とするドイツの勝利の原因は何処に在るかといふ探究が始まりました結果、統帥の妙、科学戦の発達、それらは固より一原因であるが、根本はドイツの政治が英仏に比べて立派であったという結論に相成ったのであります。即ち英仏の政治や経済が功利主義・資本主義・自由主義・民主主義であるのに対して、ドイツは全体主義・計画経済主義・総合主義である点からみて、今後の戦争、今後の国際場裡の競争は自由主義では駄目である。それに代る新しい政治原理であるところの全体主義でなければならぬといふことが世界に徹底しまして、日本もまた影響を受けました。即ち今後の世界の経済なり政治なりのやり方はドイツの如くでなければならぬ。日本がこれから世界的な発展をし、世界の変局に処する為には今までは異なった思ひ切った革新、即ちドイツの如く徹底的な統制経済や或は政治のやり方も変へねばならぬ」 |
現代語訳や解説については下記を参考にしてください |
『詳説日本史史料集』(山川出版社) |
『精選日本史史料集』(第一学習社) |
『日本史重要史料集』(浜島書店) |
『詳解日本史史料集』(東京書籍) |