(s1273)

「警察予備隊の創設」

『朝日新聞』
「昭和二十五年七月九日付
 マックアーサー元帥は八日午前吉田首相に書簡を送り、国内警察力と海上警備隊の拡充強化を許可するむね指令した。指令の内容は、(一)日本政府が七万五千名の国家警察予備隊を新たに設けるとともに海上保安庁の現有保安力充実のため八千名を増員することにつき適当の措置を講ずることを許す。(一)右に要する経費は一般会計に計上されれいる公債償還費から流用する、ことを骨子としたものである。政府はこの書簡にもとづき同日午後三時からこれが急速実現の措置につき関係官庁首脳の間に緊急会議を開いたが、これに関し岡崎内閣官房長官は内閣記者団に対し、『今回新設される警察予備隊は、国家、自治両警察のワク外のもので政府直属とする。また海上保安係は海上保安庁の現機構のまま八千名を増員するものである』と語った。なお現在のわが国警察官は国家警察三万名、地方自治警察九万名、合計十二万五千名のほか、海上警察力として海上保安庁管下の海上保安官三千名がある」



史料
現代語訳や解説については下記を参考にしてください
『詳説日本史史料集』(山川出版社)
『精選日本史史料集』(第一学習社)
『日本史重要史料集』(浜島書店)
『詳解日本史史料集』(東京書籍)