体験 的パ ソコ ン論
特殊ソフトと汎用ソフト(2)
ワープロ→一太郎・ワード→ワード
マルチプラン→ロータス→エクセル

戦国時代→ホームページビルダー
ベーシック→dBASEVPLUS→アクセス
ジャヴァ・スクリプト
【020】特殊ソフトと汎用ソフトの功罪
(5)特殊で汎用性のあるベーシックからdBASEVPLUS、そしてアクセスの時代へ
 今から16年前の1989年頃の話です。初めてのパソコンを購入しました。
 表計算ソフトでは、どうしても複雑なコンピュータ処理が出来ません。そこで必要なのが、リレーショナルデータベースソフトです。
 リレーショナルデータベースソフトとしては、ベーシックの時代でした。私が、ベーシックに熟達している人に、教えを請うと、その人は「これからはdBASEVPLUSの時代になる。それを習った方がいい」といって、dBASEVPLUSに精通している人を紹介されました。
 その人が予言したとおり、dBASEVPLUSの時代がやってきました。成績処理の殆どを、それで実行しました。本当に優れたソフトでした。
 ただ、習得するのにとても時間がかかります。そういう点では特殊なソフトに入るかもしれません。私は、dBASEVPLUSで誰でもが望むプログラムを開発しました。必要な数字をインプットすれば、望みの形式にプリントアウトが可能です。その結果、上司と対立して、上司が私をその部署から追い出さそうとしても、部員が「彼がいないと、この部のコンピュータ処理ができない」と防いでくれます。
 逆に、別の部署を希望してもその場から離れられない問題点もあります。
 ただ、dBASEVPLUSを扱う人は、どの学校でも1人は必ずいます。そういう点では、汎用性のあるソフトといえます。
  私としては、dBASEVPLUS方が使いやすいのですが、マイクロソフトの戦略で、最近のかなりのパソコンにアクセスが同梱されています。dBASEVPLUSを使おうとすると、別途購入することになります。
dBASEVPLUS離れが進み、dBASEVPLUSは絶滅の状態です。
(6)ワード・一太郎からメモ帳の時代へ、アクセスからホームページビルダーの時代へ
  前にも書きましたが、私は、バージョンアップが繰り返される一太郎・ワードから離れて、フリーソフトの秀丸(テキスト・エディタ)を愛用していました。しかし、秀丸が有料となってからは、今はメモ帳(テキスト・エディタ)を使用しています。世界共通言語なので、とてもかくる、さくさく仕事がはかどります。
 今から9年前の1996年頃の話です。初めてDOS/V(IBM社のパソコンとの互換機)のパソコンを購入しました。たまたま、ホームページビルダーV2が同梱されていました。
 バージョンアップ版のV3を購入しました。それ以降、V8まで購入しました。V9も購入予定です。しかし、V3はそれ以降のバージョンアップ版と比較しても、完成度はナンバーワンです、
 ホームページソフトのリンク機能は、リレーショナルデータベースと同じ機能、いえ、それ以上の機能を持っています。写真や音楽は勿論のこと、動画にもリンクできます。パソコン内では、私の忠臣蔵史料は数万点に及びます。クリックを5回ほどすれば、必要なデータが表示され、そのまま印刷も出来ます。
 インターネットにアップして、世界の人と交流できます。
(7)特殊ソフトの問題点
 特殊ソフトソードの問題点は、後継者が育たないということです。その人が転勤すると、眠れる宝物、いえ、ガラクタです。
 次に、転勤した職場で苦労すると言うことです。
 次に、ある企業での話です。上司は、パソコンに精通している1人に、重要な処理を任せていました。しかし、その人が定年を迎えても、そのソフトを使える人がいないことに気がつきました。その人は、定年前とほぼ同じ条件で勤務し続けているそうです。
 パソコンに精通している人が、定年後を予想して、自分しか扱えないソフトを使って、重要な処理をしたのかもしれません。しかし、上司が、その人の定年後を考慮して、後継者を育てなかったことの方が問題です。
 次は、私の体験です。ある人が、ホームページをワードで作成し、ウエッブ化した。この方法をとっているホームページをよく見かけます。個人のホームページなら文句は出ません。しかし、その人が、転勤した後、後任者は、ワードで作成したホームページは修正が困難なので、最初から作り直しました。後任者いわく、「これならないほうが良かった」と感想を言っていました。全く、同感です。
 私の場合、ウィンドウズの時代になっても、MS-DOSで動くdBASEVPLUSで進路データの処理をしてきましたが、定年の3年前から、パソコンをウィンドウズに切り替え、ソフトはエクセル・アクセスを導入し、後継者を探してきました。現在は、新しいメンバーで、進路データの処理がスムーズにいっているという話です。
(8)特殊で、汎用性のあるジャヴァスクリプト(JavaScript)
 今、私が注目しているのが、JavaScriptです。これは、インターネット用スクリプト言語とか、簡易型プログラミング言語とかいいます。特徴は、対話型のプログラムが出来ることです。JavaScriptで作った私の作品←ここをクリックして下さい。
 対話型とは、ホームページをウエッブ上で、見る側が、背景の色を選んだり、問題の解答を複数の中から選択することをいいます。自由に使えれば、様々な分野で、応用ができ、発展性が言語といえます。
 HTML言語と同じで、メモ帳(テキスト・エディタ)で、プログラムを打ち込み、「.html」とファイル名を入力して保存するとウエッブページとして使えます。そういう点では、汎用性があるといえます。
 しかし、HTML言語には、ホームページビルダーなどのソフトがありますが、JavaScriptにはありません。そういう点では、特殊といえます。
 JavaScriptを単なるホームページソフトとして利用しているページが増えてきました。特殊で、汎用性のあるJavaScriptを使うメリットは、対話型です。デメリットは、簡易型とはいえ、かなり複雑なプログラミング言語なので、後継者の育成です。
 JavaScript(複雑なプログラミング言語)で、簡単なトップページや目次ページを作った場合、後継者がいないと、初めから全面的に作り直す必要がいます。対話型のぺージだけなら、後継者がいなくても、そこだけ除外すれば、問題はありません。
 上司の方の心得として、パソコンに精通している人に依頼する場合、必ず後継者を育成すること、後継者が育成できない場合、シンプルでもいい、雑でもいい、誰でもが知っているソフトを使うよう、指示することが大切です。
このパソコン論は『研究紀要第44号』(兵庫県社会科研究会、1997年発行)と『兵庫教育』(兵庫県教育委員会、2000年発行)などを基に展開します。