神戸新聞(2009年8月25日)
学校に”時短のススメ”
県教委 コンサルタントが提言
 教職員の勤務を効率化するため、県教委が小中学校、高校のモデル校3校に経営コンサルタントを導入し、コンサルタントが各校に提言を始めた。このうち小学校では、重複する事務作業が目立つことから、情報の電子化が主に提案された。今後、各校で提言を実践した上、10月にも小中高を横断した検討会を設け、効率化をさらに考える。
 県教委は、勤務時間適正化検討委員会が昨夏、教職員約4000人を対象に実施した調査を踏まえ、コンサルタントの導入を決めた。それによると、1日の残業は、小学校1時間58分▽中学校2時間26分▽高校1時間45分。また、抽出調査では、多忙と感じる教職員が、小学校97・7%▽中学校94・6%▽高校91・4%−と非常に多く、勤務の効率化が必要と判断した。
 モデル校の芦屋市立宕園小学校には、コンサルタントが6月から4回来校。コンピューターの使用法を調べたところ、教員ごとに個人フォルダが作られ、大量の写真データが散在するなど、整理が不十分だった。
 そこで、コンサルタントは、情報をサーバーなどに階層ごとに仕分け、要らないものは削除するよう助言。また、学級担任各自が児童の情報を所有し、それぞれ同様の書類を作っているのを改めるため、全児童の情報をデータベース化し一元管理することもアドバイスした。同校は「作業が速くなり、ストレスも減る」
と歓迎している。
   (霞見真一郎)