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出曲輪
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(1)発掘調査の概要
(5)出曲輪の概要
 出曲輪はV曲輪から北西方向にのびる尾根を利用してできている。北西から南東にかけては長さ約47mで、前方後円墳の平面図のような形である。尾根の先端部の幅は約20m、狭いところでも幅は約11mある。出曲輪の付け根の南西側には幅約0.5m、長さ20mの犬走りがある。この犬走りはV曲輪西側にある犬走りからのつづきである。
 この出曲輪は、馬出しの役割も考えられる郭であるが、検討を加える必要がある。ただ、出曲輪の真下20余m下がったところに搦手門があり、両者を一体とした堅固さをほこったものと考えられる。さらに、V曲輪との関係も機能面で考えていかなければならない。
 遺構としては、「高さ1.0m×横幅0.9m ×厚さ0.1m」の扁平な自然石を左右に1枚づつ凹型に組合せた立石遺構がある。
(2)石垣の現状
E出曲輪
 東南から北西に突出した尾根を削平したこの曲輪は、V曲輪から2mほど下がり、搦手口にある井戸曲輪や物見台に至る城道に接している。発掘調査で建物跡が検出されているが、切岸に石垣はなく、南側め谷に土留的な高さ1.3m、延54.1mの石垣があるだけである。
 戦略上、重要な曲輪ではなかったのかもしれない。
(3)破損状況
出曲輪
 南西の谷に部分的にオリジナルな石垣が残っている。この部分は天端石まであり、当初の工法を良く知ることができる。これ以外は、完全に落下している。

参考資料1:『史跡赤松氏城跡感状山城跡保存管理計画策定報告書』(以下『感状山城報告書』)

出典:『感状山城報告書』

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