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| 刃傷松の廊下（長安雅山画） |
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| 刃傷松の廊下（長安雅山画） |
| 最近、読者から全文を口語訳して欲しいという要望が多数ありました。 そこで、多くの人が利用して、忠臣蔵論争にも参加できやすいようにと、議論が対立している部分について、原文を提示し、全文を口語訳することにしました。そこはネット社会の威力・魅力です。大いに、議論に参加して、忠臣蔵の発展に寄与されんことを願っています。 直接、原典に接することができるように、出典を明示しています。さらに極めたい方は、原文に直接触れてみて下さい。 |
| 「徳川幕府御日記」『赤穂市忠臣蔵第三巻』所収 三月十四日の公式日記 東京大学史料編纂所所蔵 |
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| 『易水連袂録』を口語訳（１） （１）「内匠頭さんは、いかなる意趣があったのか、上野介さんと激しく口論」 （２）「上野介さんは、２４〜２５間ある廊下を逃げる」 |
| 史料（１） |
| （元禄一四年）三月十四日曇 当番 鈴木彦八郎 一 巳后刻御黒書院 出御緋御□（直）垂 御太刀 長沢壱岐守 御剣 黒田豊前守 御上段 着御 勅答被 仰出之次第 勅使 柳原前大納言 高野前中納言 仙洞使 清閑寺前大納言 右一人充出座（高家）畠山民部大輔（基玄）・大友近江守（義孝）披露之、御目見則下段御左之方着座、於爰 柳原高野 御前江被為召之、年頭之勅答被 仰出之、御次江退去、清閑寺 御前江被為召之 仙洞江年頭之御返答被 仰含之御次江退去、重而 柳原高野 被為召之 女院 准后 女御江年頭之御返事被 仰出之、御次江退去、右終而柳沢出羽守（保明）・老中 御前江召之 勅使 院使帰洛之御暇被遣之旨 上意之段出御次間出羽守・老中列座有之而土屋相模守（政直）演達之、且亦拝領物被 仰付之旨伝之 民部大輔近江守侍座過而三卿一同出席御礼、相模守言上之、出羽守・老中伺公相済而 入御 但例年 勅答御白書院にて雖被 仰付之、左之旨趣付俄於御黒書院 勅答被 仰出之（中略） 一 今日 勅答以前御白書院大廊下ニ而 勅使御馳走人浅野内匠頭儀高家吉良上野介江意趣有之由にて理不尽に切付之、彼席に御留守居番梶川（与）惣兵衛御用有之上野介江致対談在合付而内匠頭を組□、其内在合高家之面々立合双方引分之、大目付・御目付右之段申上付而（側用人）柳沢出羽守・老中松平右京大夫（輝貞）・若年寄中於土□間次旨趣委細聞届之則達 上聴御僉議在之処、上野介は何之覚も無之段申上之 一 田村右京大夫（建顕）江内匠頭儀当分御預ケ被 仰付、老中列座相模守伝達之、依之右京大夫早速退出即刻 御城江家来差遣之、則中口より平川口通乗物にて引取之、平川口迄御徒目付差添 一 左之通被 仰出之 吉良上野介 浅野内匠儀折柄と申不憚 殿中理不尽に切付之段不届に被 思召、内匠儀ハ御仕置に被 仰付之、上野介儀御構無之間手疵養生仕様にと被 仰付之 巳三月十四日 右之段同役畠山民部大輔・大友近江守・大目付仙石伯者守（久尚）江□□の間にて老中列座相模守以書付申渡之、則上野介江於下部屋右之段伯耆守申渡之 一 上野介儀下部屋より□宅江平川口通乗物にて 御目付中嶋彦右衛門差添被遣之并御徒目付等相越也 一 勅使御馳走人戸田能登守（忠真）被 仰付之於御黒書院御次之間相模守伝達之、老中列座 一 勅使 院使 勅答雖相済右之旨趣付扈従無之故、其内殿上間に被在之、依之御菓子等出之給仕中奥稲棄紀伊守（正辰）・阿部壱岐守（正員）・加藤周防守（明冶）勤之、民部大輔・近江守及挨拶 一 左之通被 仰付之 浅野内匠 吉良上野介江意趣有之由にて折柄と申不憚 殿中理不尽に切付之段重々不届至極に被 思召依之切腹被 仰付者也 巳三月十四日 右之段書付大目付庄田下総守（安利）江相模守相渡之 一 上野介儀は下部屋江差置同役品川豊前守（伊氏）・畠山下総守（義寧）附罷在、内匠頭儀ハ御目付天野伝四郎（富重）・曽根五郎兵衛（長賢）見届之、其已後蘇鉄之間杉戸之内御徒目付部屋江入置之、御目付多門伝八郎（重共）并御歩行目付等附置之 一 内匠頭儀御馳走人勤付而御目付鈴木源五右衛門（利雄）・曽根五郎兵衛伝奏屋鋪江被遣之、家来騒動無之様に申付之、且又戸田采女正（氏定）被遣之 一 上野介宅江是又騒動無之諸事可申付旨御目付逸見五左衛門（義永）先達而被遣之、且又品川豊前守罷越 一 内匠頭方江家中騒動無之様に可申付旨御目付天野伝四郎・近藤平八郎（重興）先達而被遣之、其後水野監物（忠之）・戸田采女正・御小性組番頭戸田伊豆守（政倚）是又内匠頭家中騒動不仕作法好諸事可申付之旨右三人被遺之、山田奉行浅野美濃守（長恒）も罷出 但何も由緒有之付而也 依之田村右京大夫宅江下総守罷越内匠江申渡之、則於彼宅令切腹為検使御目付多門伝八郎・大久保権左衛門罷越御徒目付礒田武大夫・松永小八郎・山尾助右衛門・石原彦大夫罷越則武大夫令介錯其外小人目付等相越也 （後略） |
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| 『易水連袂録』を口語訳（２） （１）「小髷を後に切りつけ、振り向く所をさらに一太刀」 （２）「坊主部屋に内匠頭さんと上野介さんを屏風で隔離」 |
| 史料（２） |
| 出典 「徳川幕府御日記」（『赤穂市忠臣蔵第三巻』） |