2F.刃傷松の廊下(楽只堂年録)

刃傷松の廊下(長安雅山画)
「楽只堂年録」『赤穂市忠臣蔵第三巻』所収
柳沢文庫所蔵 
 最近、読者から全文を口語訳して欲しいという要望が多数ありました。
 そこで、多くの人が利用して、忠臣蔵論争にも参加できやすいようにと、議論が対立している部分について、原文を提示し、全文を口語訳することにしました。そこはネット社会の威力・魅力です。大いに、議論に参加して、忠臣蔵の発展に寄与されんことを願っています。
 直接、原典に接することができるように、出典を明示しています。さらに極めたい方は、原文に直接触れてみて下さい。
『易水連袂録』を口語訳(1)
(1)「内匠頭さんは、いかなる意趣があったのか、上野介さんと激しく口論」
(2)「上野介さんは、24〜25間ある廊下を逃げる」
史料(1)
(元禄一四年三月)十四日(中略)
一 今日勅使の 御請あるへき前に柳の間の廊下にて浅野内匠頭長矩内々意趣を挟むによりて小さ刀をぬきて吉良上野介義英(央)をうしろより二刀きる、浅手なれども老人なれば倒れぬ、御留主居番(ママ)梶川与三兵衛頼照側に在て長矩を組留て刀を奪取る、田村右京大夫建顕に御預けにて今夜彼宅にて切腹を仰付らる、検使は庄田下総守宗(安)利并に御目付両人参る、上野介義英ハ療治して愈(癒)たり
出典
「楽只堂年録」(『赤穂市忠臣蔵第三巻』)