熟女のパソコン苦戦記(27)

     私の

マニュアル

A B

 加齢との戦い真っ最中の私に、大きな武器が一つある。それは自分で作ったマニュアルノートである。教えてもらったその時は、分かったつもりで「ウン分かった。完璧!」と思っている。覚えてすぐその日のうちに復習すればいいのに翌日になってしまう事もある。さてしようとすると「あれれっ?」とまだらにしか覚えていない自分にガックリする。
 
 「時間がもっと欲しい。1日が36時間あればいいのに!」と言って忙しく仕事をしている師匠に同じことを2回は聞けても3回はもう聞けない。そこで大学ノートに覚えた事を次々と書いていった。「そんな書き方でいいのか?」と言われながらも、これ程多くなるとは予想してなかったのでノートの表も裏もびっしりと書いていった。師匠からはずっと前にメモの取り方をアドバイスしてもらっていたにもかかわらず・・・。それは、
  

 @大学ノートはダメ!取り外せるルーズ・リーフにする。
  (カードならページの追加や順序の変更が可能)
 A項目毎に たとえ1行でも1ページを使う。
 Bページは表のみ使い、裏は使わない
 Cページの1番上に一目でわかる題目をつける。
  

 「やっぱり失敗だった」と気がついたのはそのノートが1冊終わる頃だ。書いたはずなのに、ノートのどこに書いているのかすぐに開けられない。見たい事柄がさっと出てこないようなマニュアルでは何の役にも立たないし、作った意味が無い。。

 
 そうだった。その昔20才の頃、岩波新書で梅棹忠夫著の「知的生産の技術」という本を大変感動して読んだ。師匠のいう上の4項目はまさに梅棹氏の提唱する知的生産の技術なのだ。私は「知っている」だけで生きて働く知恵になっていなかったと恥かしくなった。
 
 それからすぐにルーズ・リーフに「1項目で1ページ」として書き直した。勿論題目の順序も50音順に並べかえた。例えば新しく「リセット」について覚える。するとそのカードを作り(上の写真A)、「ライン」のカードと「リンク」のカードの間に差し込む(上の写真B)。これならいくら増えても、すぐに見出しで目的のページを開けることが出来る。
 
 私のように1回で覚えられない方、梅棹方式は落ち込まないための素晴らしい技術ですよ!傷が浅いうちに!