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あとがき

 市制30周年を記念して、「相生市のあゆみ」 の発刊が計画され、その編集を依頼されて以来、1か年余、編集方針の討議・内容の選択と構成・執筆の分担・資料の収集等微力をつみ重ねてまいりました。
 相生市の歴史については、個人的な立場からその愛好者の断片的な研究は数多くありますが、体系的・学問的な研究は未開拓といえます。このような現状に於て、伝説・遺跡・兵乱・争論・天災・産業・経済・政治・交通・教育・文化・神社仏閣の全分野からまとめることは、たいへん困難なことでした。不備な点が多いと思いますが、今後の本格的な研究にまちたいと存じます。
 編集にあたっては、専門的な「相生市史」という立場を避け、相生のあゆみが一般的にご理解願えるよう配慮いたしました。
 また、相生には他の市町のような誇り高い文化財も少なく、華やかな政治史上のできごともない辺境の農漁村です。したがって、古代・中世・近世を通じて、庶民の生活や、それをとりまく地域社会の変貌の紹介に努力しました。
 このような考え方から、書名も『郷土のあゆみー相生−』とし、一般市民にひろく読んでいただけるよう、内容も努めて平易に、写真も多く入れ、「目で見る郷土のあゆみ」といった表現にしました。
 『郷土のあゆみー相生−』の発刊を契機として、今後更に研究が進められ権威ある本格的な「相生市史」が、一日も早く生まれるよう編集委員一同期待いたします。
  
  昭和47年10月1日


編集実行委員長   西本 廣
編集実行委員    猪野則明
岩谷教隆
片山力夫
木下充造
桑本幸信
小林克巳
鈴木豊彦
高田博文
平井 漠
宮下 斉
山本 勉
 (氏名は五十音順) 
「郷土のあゆみ−相生−」
 昭和47年9月20日 印刷
 昭和47年10月1日 発行
(非売品)
 編 著 相生市教育委員会
 発行所 相 生 市 役 所
 印刷所   姫路市十二所前町
  有限会社 平 野 印 刷 所

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