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元禄15(1702)年9月9日発行(第165)

忠臣蔵新聞

右衛門七さんの母が自害?
子の心配を断つために

実は大坂に存命

母自害(TV映画より) 新居関
 矢頭右衛門七さんと母を連れて江戸に下向しようとするが、女手形を持っていなかったので関所で止められた。右衛門七は母と共に大坂に引き返そうとしたが、 そうなると、討ち入りに間に合わない。
 そこで、心配した母が右衛門七に「谷川の水を汲んできてくれ」と頼み、右衛門七が目を離している間に自害したいう。
 しかし、これは良くできたフィクションで、切腹前に書いた「親類書」を見ると母は大坂天満に置いてきたと記している。つまり存命していたのである。


史料

親類書(略)

 父 浅野内匠頭家来、先年病死仕候 矢頭長助
 母 大坂天満に差置申候 中根弥兵衛娘
 妹 一所に差置申候 三人
 以上
 元禄十六癸未年正月 矢頭右衛門七 判

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