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エピソード

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「岡ちゃんごめんなさい」現象━W杯決勝トーナメント進出(1)
 私は、2010年6月から始まったワールドカップサッカー南アフリカ大会で、日本が戦った4試合を全て生で観ました。
 スポーツ観戦が好きかと言うと、そうではありません。
 では、何故かというと、理由があります。 
 私は、皆が右というと「左」という天邪鬼的なところがあります。
 岡田ジャパン・サムライジャパンが本大会に入る前、非常に厳しい評価を受けていました。そこで、是非、決勝トーナメントに残り、ベスト4に進出をして欲しかったからです。 
 私は、剣道部を率いて、全国大会に行った経験があります。
 私は、監督として、ソフトボール部を近畿大会3位に導いた経験があります。
 その間、様々なバッシング(bashing)を受けました。
 剣道やソフトを知らない者からバッシングを受けました。
 剣道やソフトの監督などの指導者の経験のない人からバッシングを受けました。 
(1)江本孟紀氏がいます。TV番組に出演して、プロ野球の選手を酷評しています。素人からは、その毒舌を評価されています。そのように素晴らしい野球観を持っているのであれば、なぜ、球団は彼をコーチや監督に招聘しないのでしょうか。指導者歴を見ると、京都ファイヤーバーズの監督に就任しています。
 2007年、タイ王国ナショナルベースボールチームの総監督に就任しましたが、第24回アジア野球選手権大会(台湾・台中)に出場し、予選リーグで敗退しています。弁と指導とは一致しない見本です。

(2)もう一人、弁と指導とは一致しない見本が江川 卓氏です。日本TVの日曜朝の番組で徳光和夫氏との軽妙なやり取りが面白く、よく見たものです。監督については、彼ほどの理論家です。しかし、噂になったことは再々ありますが、就任したことはありません。

(3)それほど、監督業は大変なのです。弁だけでは役立たないのです。
 色々な情報を編年的に紹介します。新聞記事は主にサイト版を使用しています(感謝)。
 2010年2月14日から6月20日までを扱います。
岡田ジャパン限界 - 産経新聞(2010.2.14)
 表彰式で「3位、日本」とアナウンスされると、猛烈なブーイングが起こった。場内を1周する間もブーイングは続いた。スタンドには「岡チャン不合格 決断セヨ日本サッカー協会」との横断幕。怒りの感情が、スタジアムを支配した。
 露呈したのは、今のサッカーでは世界はおろか、東アジアの守備すら突破できない現実。それでも岡田監督は「批判は甘んじて受けるが、足踏みするわけにいかない」と話し、「W杯4強という目標を変えるつもりはない」と強弁する。
 W杯を前にまとまった強化のできる貴重な3週間は、ほとんど何の収穫のないまま終わった。この現実に目を背けていては、本大会で恥をかくだけだ。(森本利優
犬飼会長「監督替えない方がいい」- 産経新聞(2010.2.14)
 日本サッカー協会の犬飼基昭会長は、韓国に大敗を喫した日本代表の岡田武史監督の去就について、「監督を解任するのはいいところと悪いところがある。総合的に判断したら、替えない方がいいと私は思う」と述べ、引き続き指揮を委ねる意向を明言した。
 犬飼会長は「チームをここまで作ってきて、あと4カ月で新しい人に作らせるのは不可能。リスクが大きすぎる。目指してきたことを積み上げる方向できちんとやらせるのが最善」とし、W杯が近づく中での監督交代は得策ではないとの考えを示した。
「岡チャン不合格 決断セヨ サッカー協会」 - 掲示板(2010年2月14日)
東アジアサッカー選手権2010 決勝大会
日本 1−3 韓国 (国立)
 結果に対して責任を負うと明言し、3位に終わったわけだから辞任しても驚かない。岡田監督のコンセプトに一定の理解を示してきたつもりだが、それが通じないときにも執着し続ける様に少々呆れた。交代枠残り1つ、打つ手は他にあった。守備陣の不安定さも露呈し、本大会への不安は募るばかり。(秋元大輔)
岡ちゃん不合格w 岡ちゃん満面の笑み-掲示板(2010年2月14日)
極東の3位が、世界のベスト4を目指すとかwww 笑わせるぜwwwww
10 岡ちゃん不合格。決断せよ、サッカー協会-掲示板(2010/02/14)
 岡チャン不合格 決断セヨサッカー協会 サポーター席に掲げられた横断幕。
 およそ今の日本代表でWCUPの勝利を期待しているサポーターは居ないだろう。
 チームを占めているのは、ジーコからの選手ばかりが目立つ、オシム時代に少し変わり映えのしたメンバーはいつの間にか召集されなくなり、負けても調子が悪くても変わらぬチーム。
 WCUPの勝利に期待はしない、しかし4年後に再び同じ状況は見たくない。
 4ヶ月後が短いのではなく、4ヶ月も無駄にはできない、新たな指揮官を迎え、次チームづくりを始めるには。決断は今しかない。
11 岡ちゃん不合格!決断せよサッカー協会(2010-02-14)
 と、スタジアムのサポーターが横断幕を出していました。
 サポーターがブーイングとともに横断幕を。
 中でもスポーツ新聞という私が考えるスポーツともっとも縁遠いメディアがスポーツの事を扱っている事。等々、
 私の周りの昔からサッカーを好きな人たちはみんな日本のサッカー中継に関しては男千明と同じか、もっとボロカスに言います。
 競技自体は素人目に見てもはっきりと差がわかる状態でした。しかし放送では必死にそれを覆い隠すアナウンサー。
 このまま原稿用紙にして2000枚くらい書き続けそうなのでここらでやめます。
 今夜はコテンパンに打ちのめされました。
 落ち込みが激しく、せっかく休肝日で晩御飯をお茶で済ませたのに。
 これからやけ酒です。
12 岡ちゃん続投にサプライズ?! | 南東京スポーツ(2010年02月15日)
■岡チャン不合格、決断セヨ、サッカー協会
 14日に行われた東アジア選手権韓国戦で、日本代表は1−3と惨敗を喫した。
 この日もまた得点の匂いがしない、ワクワクするような展開の見えない、凡戦。
 スペースを見つけることも作りだすこともないFW、やむなく単調な外からの放り込み。
 簡単に相手にボールを渡してしまうため、いつもながらリズムに乗れない。
 いずれもW杯4強を目指す国とは程遠い、全く世界に通用しそうにないシーンの連続。
 にもかかわらず、いまだにW杯ベスト4は可能だ、と繰り返してしまうサムライブルーの指揮官。
 あくまで「W杯ベスト4」が目標だというのであれば、決断するにもう猶予も情けもいらない。
国立のサポーターが掲げた横断幕と同じ内容の言葉を心の中で叫んだ国民は数多いだろう。
■犬飼会長のコメント
そこに来て、岡田監督は続投だという。
犬飼会長も、原技術委員長もまったくおなじ考えで、岡田監督の方向性は間違っていない、という。
これは一体どういうことか。
W杯で世界が驚く前に、日本人である私が驚いてしまったではないか。
■本音を語ってほしい日本サッカー協会
 オシム監督が倒れた際、「岡田しかいない」以外の説明なしに、サッカー観が似ているとはとても思えない現指揮官を据えた理屈のよくわからない監督人事。
 理論や方向性は合っていても、現指揮官にはそれを実行する力がない、そう考えはしないのだろうか?
現指揮官の掲げる、「ボールも人も動くサッカー」「接近・連続・展開」はコンセプトとして正しいのか?
サポーターが納得いくような説明をきちんと行うべきであろう。
■オシムの言葉が懐かしい
 4年前、オシムは言った。「今の日本代表はできるサッカーと、やろうとしているサッカーにギャップがありすぎる。みんながっかりする気持ちはわかるが、日本はW杯に出場できただけで満足すべきだった。なぜなら他の国も着実に力をつけているからだ」
 オシム監督のまま今を迎えたなら・・そう思っているサポーターは少なくないだろう。
 オシムが目指した「日本らしさ」の完成型は、やはり観たかった。それがどの程度エレガントで、どの程度世界に通用するものに仕上がったのか・・・。
 あの時我々はオシムと一緒に束の間の夢をみた。
13 緊急会談 協会は岡田体制を全面支持- 産経新聞(2010.2.15)
 日本サッカー協会の犬飼基昭会長は15日、原博実強化担当技術委員長とともに前夜の東アジア選手権・韓国戦に1−3で完敗した日本代表の岡田武史監督と会談。協会として今後も岡田監督を全面的に支持することを伝えた。
 会談は代表チームに精彩を欠く試合が続いているため、協会側が岡田監督を呼びつける形で急遽(きゅうきょ)設定された。犬飼会長は「南アフリカW杯まで指揮を執らせる? もちろん。(岡田監督の掲げる)日本人らしいサッカーはいい方向に向かっている」。原委員長も「監督と選手との関係がバラバラになっているわけではない。岡田監督の下で南アフリカに行くことに変わりはない」と明言した。
 協会には同日朝から約200件の電話やファクスが寄せられ、多くが岡田監督の解任を求めるといった厳しい内容だったという。だが岡田監督は「クビになるのが怖くて何か変えることは全くない。(監督を)引き受けた時点でそれくらい(解任)は覚悟している」とし、これまでの強化方針を今後も貫く考えだ。
14 岡ちゃん、クビつながった!逆風でも強気 デイリースポーツ(2010年2月15日)
 サッカー日本代表の岡田武史監督(53)は15日、東京・文京区のJFAハウスで、犬飼基昭会長(67)、原博実強化担当技術委員長(51)から“事情聴取”を受けた。東アジア選手権では韓国に惨敗するなど3位に終わり、解任論が急浮上したことから行われた緊急会談。敗戦の原因などを説明し、同会長から全面的なサポートを約束された。岡田監督は「クビになるのが怖くて、何かを変えるとか全くない」と未曾有の“逆風”の中、あくまで強気に言い放った。
  ◇  ◇
 屈辱的な敗戦から一夜明け。宿泊先の都内ホテルにいた岡田監督は、急きょ、協会から呼び出された。東アジア選手権のふがいない戦いぶりから犬飼会長、原委員長との三者会談が設定された。
 試合翌日の異例の呼び出しとなったが、約30分の会談後、6月のW杯に向けて現体制を支えていく方針を確認。犬飼会長も「日本人らしいサッカーをやってんだから、これを続けなきゃいけない。ぶれることなくやってほしい」と明言。さらに「指揮官の責任感は感じているが、それを糧に次に進む決意は分かった」と話した。
 協会幹部からの変わらぬ支援を取り付けた岡田監督は会談後、「クビになるのが嫌で、クビになるのが怖くて、何かを変えるとか全くない」と啖呵(たんか)をきった。オフ明けの選手のコンディションのばらつきや、試合勘のなさを敗因に挙げながらも「仕事を引き受けた時点から(クビの)覚悟はしている。常にベストを尽くす。やり方を変えるのなら、多分、僕はやれないでしょう」とあくまで強気に言い切った。
15 「我慢も限界だ! サポーター岡田監督にクビ要求」:イザ!(2010/02/15)
 東アジア選手権最終日、日本(FIFAランク40位)は韓国(同49位)に1−3で逆転負け。1勝1分け1敗で大会初制覇を逃すだけでなく、過去最低の3位に終わった。攻撃力不足に加えて守備までも崩壊し、サポーターから岡田武史監督(53)への“解任要求”が噴出した。
 目標のW杯4強どころか、ホームで開催しながら大会過去最低の3位という成績に、岡田監督へ“解任要求”が突き付けられたのだ。サンケイスポーツがスタジアムで行った緊急アンケートでも、86%のサポーターが指揮官の続投を否定した。
 「ホームで勝てず本当に申し訳なく思う。何をいっても言い訳になる。批判は甘んじて受ける」
 それでも進退については「以前もいったが、勝とうが負けようが協会が権利を持つ。そのために会長や技術委員がいる」と言い放った。大会前には「結果には責任を取る」と微妙な発言をしていたものの、この日は「選手がついてくる限り、選手だけを投げ出すことはできない」と続投に意欲すら示した。
 日本協会の犬飼会長も「前へ行こうとの気持ちが足りない」などと敗因を指摘しながら、「解任? 解任にはいい所と悪い所がある。総合的に判断し、現時点では代えない方がいいと判断する。ここで新しい人はリスクが大きい」と更迭がないことを強調。「W杯まで交代しないのか?」との質問にも「するつもりはない」と返した。(須田雅弘)
*参考;「イザ!」とは産経新聞グループ4紙など提供されるニュースを紹介しています
16 日本サッカー協会の川淵名誉会長、岡田監督の仏頂面に苦言- 産経新聞(2010.2.16)
 日本サッカー協会の川淵三郎名誉会長は16日、サッカー日本代表の岡田武史監督について、「仏頂面は止めた方がいい」と語り、「(監督や選手は)メディアの後ろに何百万、何千万のファンがいることを前提に対応する必要がある」と苦言を呈した。東京・霞が関の国土交通省で開かれた政府の観光立国推進本部の会合で語った。
17 岡ちゃん不合格 - 掲示板(2010/02/16)
 岡ちゃん、ついにサポーターに見限られちゃったんだなぁ。
 サポーターの意見を全部きく必要はないと思うけど、この大事な時期に一つも勝てないっていうのは、大問題。サポーターから監督解任の要求が起こるのは当然のこと。
 岡ちゃんに代わってから、日本代表の試合を全く見てないんで、戦術うんぬんに関しては何も言えないんですけど、岡ちゃんのサッカーはとにかくつまらない。
 本当にオシムが倒れた事は、日本サッカーにとって大打撃だったなぁ。オシムはオシムで批判もあったけれど、今は駄目でも4年後にはきっと・・・と、期待ができた。
今のチームのまま本番を迎えるのなら、1勝すれば「よくやった!」ってとこなんだろう。
 ベスト4なんてどう考えても無理!!
 監督だから岡ちゃんばっかり叩かれるのは仕方ないけど、FW陣にももうちょっとしっかりして欲しい。いつまで、日本は決定力不足なんだろう。入らなくてもシュートを打つっていうのはそんなに悪い事なのかな。もっともっと積極的に狙っていってほしい。
18 岡ちゃん不合格-Yahoo!ブログ( 2010/2/16)
先日行われたサッカー日本代表の東アジア選手権 韓国に1−3と大敗し結果は3位
 僕はサッカーが良く分からないのですが、
 この戦力で他の人がやって勝てるかどうかはわかりません。ただ出場選手を決めるのは監督なので、結果が出せないとなると、責任は監督にあります。どこの世界でも監督は大変です
19 それでも岡田監督でいくのか - 産経新聞(2010.2.21)
 サッカーのワールドカップ(W杯)イヤーに、かつてこれほどまで期待されていない日本代表があっただろうか。史上最低の3位に終わった東アジア選手権では3試合すべてで試合後、ブーイングが鳴り響いた。岡田武史監督の掲げる「W杯ベスト4」という目標と現実とのあまりにも大きなギャップにファンは戸惑い、あきれ、そして怒っている。
 もちろん選手のだらしなさを無視するわけにいかないが、そんなチームにしたのは岡田監督である。
 今シリーズの話題をさらったのは小笠原満男(鹿島)と平山相太(FC東京)だった。しかし小笠原の出場は親善試合であるベネズエラ戦と超格下の香港戦の2試合にとどまり、平山は一度も先発で使われなかった。最重要の韓国戦には、2人とも出番すら与えられなかった。
 振り返れば、昨年の森本貴幸(カターニア)も本田圭佑(CSKAモスクワ)も、その起用法から本気で戦力として考えているようには思えなかった。岡田監督の中ではすでにW杯初戦、カメルーン戦(6月14日)のメンバーも決まっているようだ。
 岡田監督が目指すサッカーは、高度な連動性が要求される。選手の個性よりもいわゆるコンセプトに対する理解度の高さが重要になるため、なかなか新戦力が割って入りにくいという事情がある。それでも、W杯で4強入りするためには、短期間で5試合を戦わなければならない。負傷や出場停止も起こりうるのに、信頼できるメンバーが11人しかいないような状況で戦えるのか。
 W杯までに強化に費やせるのは30日。指揮官が質を高めようとすればするほど、同じ時間を共有させるためメンバーは硬直化されるだろう。現時点でチーム内に目立った不協和音は出ていないが、このままでは主力と控え組との間に溝ができたドイツW杯の二の舞になる恐れも否定できない。岡田監督は「チームには必ず波がある。もう一段上がるためのステップで、そこは指導者としての我慢のしどころ」と言う。だが今のサッカーを続けていけば結果が出るという根拠も予感も示せていないのに、盲目的に信じろといわれても無理がある。
 それでも日本サッカー協会は岡田監督の続投を早々と宣言した。その理由も後ろ向きで気に入らない。ひどいパフォーマンスを認めながら「(残り)4カ月で新しい人を使うのはリスクが大きすぎる」(犬飼基昭会長)。本当にそうだろうか。新監督のもと本大会1次リーグ3戦全敗に終わるリスクは確かにあるが、そうなったとしても「岡田監督を続投させるべきだった」との声が上がるとは思えない。それ相応のリスクを冒さないと、日本がW杯で世界を驚かせることはできない。
 犬飼会長は代表監督が代わるたびにサッカーのスタイルが変わってきた歴史を歯がゆく感じている。そして岡田監督支持の理由の1つに「日本人がやれる日本人らしいサッカーを積み上げてきている。これは南アフリカW杯以降にもつながる」ことを挙げた。筆者も日本のサッカー確立という理念には全面的に賛成するが、その船頭は岡田監督でなくてもいい。
 岡田監督の立場として、その職に就く限り自分の信じる道をひたすら進むのは当然だ。「進退は協会が決めること」。ごもっとも。そして日本協会は岡田監督続投を決めた。W杯で結果が出なかったとき、もっとも責任を負うべきは選手でも岡田監督でもない。日本サッカー協会である。(森本利優
20 岡田監督を解任し、新監督を起用68%-ヤフー意識調査(2010年2月15日〜25日)
 新監督を起用(7万2632票━68%)
 岡田監督の続投(2万3425票━22%)
 現時点では判断できない(1万755票━11%)
21 岡ちゃんは解任騒動封じ/アジア杯予選 - 日刊スポーツ(2010年3月4日)
 アジア杯最終予選:日本2−0バーレーン
 消化試合とはいえ、日本代表の岡田武史監督(53)にとって大きな勝利だった。後半ロスタイム、MF本田が頭でゴールを決めると、岡田監督はガッツポーズを見せた。試合後、開口一番で「言い訳なしで結果を出せということで始めて、今日は結果を出してくれたかなと思う」と語った。
 試合前のミーティングで、結果にこだわる考えを選手に強調した。「東アジア選手権では目の前の試合に徹しさせることができなかったから」と説明した。ホワイトボードに「闘」「戦」と2つの漢字を並べて書き、「今日はこっちだ」と「闘」を指さした。「闘争心を持って戦えということだ」と語りかけ、選手をピッチに送り出した。
 「このメンバーで昨年、一昨年とやってきて気心が知れている。最低限戦うことが計算できる。東アジアのメンバーはそれほど長く(一緒に)やっていない。(今回は)ぽんと言っただけで(こちらの意図を)ある程度理解できた。この辺の経験の差が大きい」
22 ベスト4の目標は不支持だが、岡田監督は続投で - サポティスタ(2010年3月16日)
 3月10日発売されたサッカー批評46号の特集は「『ベスト4』なんていらない」。メディア関係者は岡田監督の掲げる「ベスト4」という目標と、岡田監督自身をどのように評価しているのか。以下、アンケート結果をまとめてみる。
Q 「ベスト4」という目標を支持しますか?
【支持】
大住良之 後藤健生 浅野賀一 佐山一郎 山本浩 ミカミカンタ
【不支持】
西部謙司 六川則夫 小澤一郎 加部究 土井敏之 東本貢司 宇都宮徹壱 森哲也 
【どちらでもない】
杉山茂樹
Q W杯までに監督を替えるべきという意見もありますが賛成ですか?
【賛成】
西部謙司 杉山茂樹 加部究 森哲也
【反対】
大住良之 後藤健生 六川則夫 小澤一郎 土井敏之 浅野賀一 東本貢司 佐山一郎 山本浩 宇都宮徹壱 ミカミカンタ
 アンケートの結果、「ベスト4」という目標に対しては不支持が支持を上回ったが、監督解任に関しては反対が賛成を大きく上回った。
意見をまとめると、岡田監督の掲げる目標は非現実的で説得力がないが、今から監督を替えてもチームがよくなることは考えづらいので監督解任には反対、といった見方をする人が多いようだ。
 なお、サポティスタ及び、サッカー批評編集部で行ったファン・サポーターへのアンケートでは、「ベスト4」という目標の支持率は24.4%。岡田監督の支持率は12.7%だった。
参考:サポティスタ(supportista)とは、サッカーニュース&コラムサイトです。
23 岡ちゃん批判電話150件、解任要求デモも-掲示板(2010.4.9)
 セルビア戦惨敗から一夜明けた8日、日本協会には日本代表や岡田監督を批判する電話が約150件に上った。2月14日の東アジア選手権・韓国戦(国立)に1−3で敗れた翌日の約200件よりは少なかったが、多くが長時間に及んだといい、職員は対応に追われた。午後6時ごろには協会ビル前に男性3人が立って「岡田辞めろ!」などと絶叫したが、警備員らが注意すると15分ほどで取りやめた。(東京・文京区)
24 “王位継承”本田、初対面のヒデに「孤独だったんじゃないですか?」- 産経新聞(2010.5.21)
 南アW杯日本代表のMF本田圭佑(23)=CSKAモスクワ=が、元日本代表MFの中田英寿氏(33)と“極秘会談”していたことが20日、明らかになった。初対面の中田氏に、現在の代表での苦悩を明かした本田は、「個性をどれだけ出せるかが勝負」とのアドバイスを受けるなどエールを送られた。日本代表はいよいよ21日から、南アW杯に向けた合宿をスタート。岡田ジャパンのキーマンとなる本田も、強烈な個性を押し出し、大舞台に挑む決意を固めた。
 本田「ヒデさんは孤独だったんじゃないですか? でも、チームのことを考えたり、チームのためにと思うと、自分のプレーができなくなる」
 中田「今の自分のプレーは貫いてほしい。自分の個性をどれだけ出せるかが勝負」
 16日の帰国会見では、「できれば守備はしたくない」などと、岡田ジャパンの「全員攻撃・全員守備」のコンセプトと正反対の言葉を臆せず発した本田だが、自身のプレーに自信を持つ姿も、そっくりだ。
 そんな後輩に、中田氏は、日本代表での自身の姿勢を「後悔している」現実を吐露した。だからこそ、「オランダでは点を取らなきゃ誰も認めてくれない」と日本と欧州の違いに悩む本田に、自らのスタイルの貫徹を強く求める。
 中田「今の代表がどうなっているのか、本大会が楽しみ」
 本田「期待してください!」
 迷いがなくなった本田は、忠実さを重視する岡田監督にとって厄介かもしれない。しかし、世界に名をはせる2人の固い握手は、日本の躍進へ、大きな力となるはずだ。
25 岡田監督が“進退伺” 危機?- 産経新聞(2010.5.24)
 2月の東アジア選手と同じホーム2点差の敗北でも、今回は意味合いが違う。闘莉王らを欠いたとはいえ、W杯に向かうベストメンバーで韓国に完敗した。もう、言い訳できる状態ではない。
 そんな空気を察知したのか、岡田監督は自ら会見で切り出した。「1年に2回も韓国に負けて申し訳ない。当然、責任問題ということになる。会長には一応『(監督を)続けていいですか』と尋ねたが、『やれ』ということなので。前に進むしかない」と事実上の“進退伺”を出したことを明かした。W杯への壮行試合というムードは吹き飛んだ。
 報道陣の「自信を失ったのか」との問いに「そうではない。『会長もいろいろ言われますよ』ということで聞いた」と否定したが、自ら切り出した時点で異常。日本のプレーぶりについてもこれまでのような強気な発言は出てこない。頼みの海外組が参戦しても韓国の激しいプレスにキープもままならず、チャンスらしいチャンスを作れなかったのでは無理もない。
 4月のセルビア戦で、指揮官は守備について現実的な3バックの導入を示唆した。そしてこの日は攻撃面。「これからは前半はある程度守備のやれる選手でやって、後半に回せる選手を入れるとか考えないと」と、看板のパスサッカーを取り下げる可能性も示唆した。
 そもそも、これまで積み上げてきたサッカーは「日本が世界に勝つため」の戦い方ではなかったのか。「今まで作り上げた物が消えてしまった」と中村俊まで弱気一辺倒。スタンドのファンはブーイングをこらえ、拍手でチームを励ましたが、肝心のチームが揺らいでいる。危機的状況だ。(森本利優
24 岡田監督、冗談めかした発言と弁明 前夜の“進退伺”発言で- 産経新聞(2010.5.25)
 サッカー日本代表の岡田武史監督は25日、前日の韓国戦後に日本協会の犬飼基昭会長に対して進退を尋ねた件について、冗談めかした発言だったと弁明した。
 岡田監督は「1年に2回も韓国に負けて申し訳ない。当然、責任問題になる。会長には『(監督を)続けていいですか』と尋ねたが、『やれ』ということなので。前に進むしかない」と発言していた。
“進退伺”不謹慎発言 岡田監督の冗談は笑えぬ
25 岡田監督、自信喪失…ロッカーで進退伺 - SANSPO.CO(2010.5.25)
 キリンチャレンジ杯2010サッカー南アフリカW杯への壮行試合を兼ね、韓国代表(FIFAランク47位)と対戦した日本代表(同45位)は、0−2と完敗。責任を感じた岡田武史監督(53)は試合後、日本サッカー協会の犬飼基昭会長(67)に進退を伺ったことを告白した。犬飼会長は続投を指示したが、26日未明の日本出発を直前に、指揮官が自信を失う非常事態で、目標の4強どころではない。
 0−2の完敗にも、詰めかけた5万7873人のサポーターからはもはや、ブーイングすら起きなかった。W杯への期待は、しぼむばかりだ。
 試合後にピッチで行われた壮行セレモニーに、岡田監督の姿はなかった。ロッカールームで日本協会の犬飼会長と対面。そこで交わされた衝撃的な会話を、指揮官みずから会見で明らかにした。
 南アW杯開幕まであと17日というのに、この期に及んで進退伺だ。犬飼会長は詳細を隠して「思うようにできず、ショックは感じていたようだ」と気遣ったが、指揮官は「『続けていいんですか? 会長もいろいろいわれますよ』ということで聞いたんです」とまで公表した。
 監督みずからの進退言及にも、MF長谷部は「ここまで一緒にやってきた。選手が辞めさせない」。イレブンには一蓮托生の覚悟ができている。しかし、岡田監督は「前半はある程度守備的な選手で戦って後半へ、ということも考えないと」と、コンセプトの変更まで示唆した。
 世界が遠く感じたのは事実だ。しかも、最も強くあるべき大将が揺らいでいる。26日に日本をたつ岡田ジャパンに、希望が見つからない。(須田雅弘)
26 1次リーグ突破は困難?! 担当記者6人全員が敗退を予想…-産経新聞(2010.6.11)
 本紙W杯担当記者6人が日本の成績、優勝国を予想した。全員が日本の1次リーグ敗退を予想。自国開催以外のW杯で初の16強入りは難しいか。優勝国は4カ国に票が割れた。(W杯取材班)
 全員が1次リーグ敗退を予想した中、半数の3人が3連敗と厳しい見立て。「すべてが万全でも勝てる保証のない相手。直前の方針転換、定まらない攻撃の形、試行錯誤の選手配置と『今ごろ何を』と言いたくなることが多すぎる」(森本)。岡田采配(さいはい)の“迷走”が背景にある。
 南アフリカ入り直前まで親善試合で4連敗。10日に組んだジンバブエとの練習試合も0−0と無得点に終わった。「流れの中で得点を奪う『型』がまったくない。練習でさえできないことを試合で望めない」(榊)と得点力への不安が募る。
■担当記者による成績予想 優勝予想
記者名 カメルーン オランダ デデンマーク 最終成績 優勝チーム 結 果
森本利優 1次L敗退 アルゼンチン ベスト8
北川信行 1次L敗退 ドイツ 3 位
奥村信哉 1次L敗退 ブラジル ベスト8
榊 輝朗 1次L敗退 ブラジル ベスト8
小川寛太 1次L敗退 スペイン 優 勝
中野謙二 1次L敗退 スペイン 優 勝
27 悩める岡田監督…迷走止まらぬままW杯開幕- 産経新聞(2010.6.11)
 W杯に出場する日本代表は11日、南アフリカのベースキャンプ地のジョージに入ってから初めての完全休養を取った。
 一方、岡田監督は休日を満喫とはいかなかったようで、報道陣の取材要請にも応じなかった。「ビデオを見たりするのでは」と原博実強化担当技術委員長。W杯開幕日を迎えてもいまだ試行錯誤が続くチームのことで頭がいっぱいのようだ。
 日本の現状には「迷走」という言葉がふさわしい。5月に23人のW杯メンバーを発表後、試合ごとに変わる布陣と戦い方をみれば明らかだ。
 5月24日の韓国戦までは、これまでの守備的MFを2人置く4−5−1の布陣で戦ってきた。しかし韓国に0−2と力負けすると、岡田監督はずっと取り組んできたはずの、前線から激しくプレスをかけ、細かくパスをつないで攻める戦い方を事実上返上した。
 守備的MFに阿部(浦和)を加えて3人とし、ボールの奪い方も受け身に。いわゆる堅守速攻型に変わった。おかげで守備の安定感は増したが、ただでさえ貧弱な攻撃力がさらに低下。W杯前最後の実戦となった10日のジンバブエとの練習試合(30分×3本)では、本来中盤の本田(CSKAモスクワ)を1トップでテストするなど、猫の目布陣が続いている。
 GK楢崎(名古屋)、DF内田(鹿島)、MF中村俊(横浜M)、FW岡崎(清水)といったこれまでの主力は、今や控え組。岡田監督は「コンセプトは変えていない」と主張するが、「今は戦い方を固める時期」「監督も悩んでいると思う」と話す選手が出るなど、指揮官の迷いがチームにも伝染しつつある。
 原委員長は「監督は本当にいろんなことを考えている。確かに点が取れないとか(課題は)いろいろあるが、すべては本番に向けての準備だから」と理解を示す。だが、試行錯誤している時間はもうない。
 チームは12日に、カメルーン戦が行われるブルームフォンテーンに移動し、最終調整に入る。だが、この日、自室にこもり、考え抜いて出した指揮官の答えによっては、さらなる混乱さえ考えられる。(森本利優
28 岡田ジャパン末期…初戦敗れれば監督途中“解任”も-イザ!(2010/06/11)
 【ジョージ(南アフリカ)10日=久保武司】サッカーW杯南アフリカ大会開幕直前の10日、日本代表はジンバブエ代表と30分3本の練習試合を行い、0−0の引き分けに終わった。W杯に不出場の完全な格下チームからも得点を奪えず、自信喪失のまま14日の初戦のカメルーン戦へ。試合後、選手から岡田武史監督(53)の“更迭コール”が起こり、カメルーン戦に敗れれば、一気に「岡田解任」となる気配が高まってきた。
【本田1トップも不発】
 もはや、これまでか。手の施しようがない。この試合まで、国際試合4連敗中だった岡田ジャパン。W杯本番へ自信回復のために、わざわざ組んだ練習試合だった。
 「狙いとする形は何度か出せた。ゴールは入れてもらいたかった…」という岡田監督のコメントも悲壮感があふれる。1本目はカメルーン戦を想定し、MF本田(CSKAモスクワ)がワントップを務め、攻撃的MFは左に大久保(神戸)、右に松井(グルノーブル)を据える布陣で臨むも不発。
 W杯本番直前で、本田をワントップに据える布陣に急遽切り替えるなど、右往左往しブレまくる岡田監督の意図は形となって表れない。世界の110位相手にこの調子では、カメルーン(19位)、オランダ(4位)、デンマーク(36位)と続く1次リーグは、奇跡でも起こらなければ、勝ち目はない。
【信頼関係崩壊】
 試合後、ウップンがたまる選手らから、ついに禁句が飛び出した。切り出したのは、“悪童”と化したDF闘莉王(名古屋)だった。
 「監督の言われた通りでは、自分たちのよさは出ない! 自分たちの判断でやるサッカーの方がおもしろいんだ!!」
 岡田監督の戦術を完全否定した上で、監督不要論までブチあげた。選手から“更迭コール”が起こるほど、指揮官と選手の間の信頼関係は、すでに崩壊している。
 選手に見放され、協会からも満足なサポートを得られないなど、まさに四面楚歌の岡田監督。チームを立て直せないまま、カメルーン戦で敗れれば、一気に「解任」という流れは免れない状況となっている。
 W杯途中で指揮官交代なんて…という声もあるが、1998年のフランスW杯では、初戦メキシコ戦(1−3)、2戦目オランダ戦(0−5)と2戦連続の惨敗を喫した韓国協会は、かつての名FWで国民的英雄だった車範根監督を解任した例などがある。
 日本協会・犬飼基昭会長(67)は「どんなことがあっても岡田を更迭することは考えたこともない」と繰り返す。しかし、岡田ジャパンは末期的な状況だ。民主党が代表を鳩山氏から菅氏に代えて支持率がV字回復したように、サッカー日本代表も体制一新が必要か。岡田監督途中解任が、日本サッカーを救う最後の手段となっている。
29 1トップ本田 救世主になるか-イザ!(2010/06/12)
 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会に臨む日本代表は、10日のジンバブエとの練習試合の1本目でMF本田圭佑(23)=CSKAモスクワ=を1トップに起用。カメルーン戦を想定したであろう場面で、試合後の岡田武史監督(53)は明言を避けたが、手応えを感じた様子だった。初戦突破の命運は、本田が握ることになりそうだ。
 ■飽くなき執着心
 本田のプレースタイルは、ゴールへの飽くなき執着心だ。チーム内での軋轢も辞さない強烈な個性は、低迷する日本代表の流れを変える可能性も秘める。
 ■スタイル貫く「悪役」
 「おれの考えは違った」と守備を指示した監督の意向を無視したことを明かし、バッシングを浴びた。フル代表でもフリーキックの場面で、MF中村俊輔(31)に盾突く場面がみられ、メディアはこぞって「悪役」として取り上げた。
 それでも自分のスタイルを変えようとしない。オランダからロシアリーグへ移籍し、欧州チャンピオンズリーグでは、無回転のブレ球シュートで世界を驚かせた。信頼は実力で勝ち取る。欧州リーグでの活躍は、岡田監督の評価をも変えた。
 「本田はオランダからロシアに行って、かなりプレーが変わった。彼が成長したおかげで、チームは得点の可能性が大きくなった」。5月の代表発表会見で、岡田監督は個人名を挙げて期待感を示した。
 ■輝き失う俊輔 スタメン離脱濃厚
 2度目W杯となる今回は、先発でピッチに立てない可能性が濃厚になってきた。前回ドイツ大会の1次リーグ敗退から4年。この間、日本代表の中心としてチームを引っ張ってきた中村俊輔は本番を目前に、岡田監督の先発構想から外れたようだ。
 今の主力の前線は本田、大久保嘉人(神戸)、松井大輔(グルノーブル)の縦に仕掛ける3選手。「3本の矢のような感じだから、その中で1人でも(攻めに)アクセントをつけられる選手が入れば」。
 それでも、主力で起用しないのは、日本の窮地を救ってきたかつての輝きが見えないからだろう。
 本人はW杯でベンチに座ることを覚悟した様子だ。
 大会期間中、本田は13日、中村俊は24日にそれぞれ誕生日を迎える。最高の気分でその日を迎えることを、ファンは願っている。(共同)
30 風をよむ 手のひらを返したような意見-サンデーモーニング(TBS) (2010年6月13日)
 FIFAワールドカップ2010で日本代表がカメルーンを破るまで、ワールドカップに興味が無い人が多くその他(スポーツ関係者)の辞任を望んでいたサポーターが多かったという。
 しかし勝利後はその他(スポーツ関係者)の支持が良かったと手のひらを返したような意見が多い。
 その様子は民主党での政治家の辞任後、菅内閣発足時の内閣支持率の変化に似ていることを伝え、江戸川大学教育関係者が集団真理について解説した。
 ダイエーホークス低迷時のその他(スポーツ関係者)に対するファンの悪態など集団心理の怖さを伝える映像も流された。
31 岡ちゃん強気の必勝宣言! 敗退すれば解任だけでは…-イザ!(2010/06/14)
 【ブルームフォンテーン(南アフリカ)13日=久保武司】負ければ決勝トーナメント進出が絶望的となる一戦を前に、岡田武史監督(53)は点数まで予言して勝利を約束。MF本田圭佑(24)=CSKAモスクワ=をワントップに据える緊急布陣で、次回2014年ブラジルW杯でのアジア出場枠削減の危機を乗り切る。
1トップ本田 救世主になるか
 決戦前日の会見で岡田監督は、「われわれが勝つ理想的なスコアは、1−0か2−1。前半0−0もしくは0−1でも全く問題ないと選手には伝えてあります」と強気に必勝を約束した。
 開幕直前に考案したMF本田(CSKAモスクワ)をワントップに据える新システムで臨み、前半はとにかく守り抜く。そして後半、先発落ちを宣告したMF中村俊(横浜M)を勝負どころのゴール前のセットプレーで“代打起用”して、得点を奪う。
 決戦直前にして「本田のワントップだけは意味不明」と代表OBらから疑問の声が上がっているのも確かだ。
 2列目で先発する大久保(神戸)でさえ、「(本田)圭佑はFWじゃない。相手DFを背負うプレーなどできっこない」と言い切る。いわば日本は、FW不在の布陣で、チームの浮沈をかけることになる。
 本田ワントップの賭けに失敗し、カメルーンに敗れれば、1次リーグ突破が絶望となるばかりではない。日本サッカー史上ワーストタイとなる国際Aマッチ5連敗となり、日本サッカー協会は19日のオランダ戦を前に、岡田監督の解任へと動き出すことは必至だ。
 さらに敗退の余波は、国内だけにとどまらない。FIFA(国際サッカー連盟)は今大会の戦いぶりを参考に、4年後のブラジルW杯の各大陸の出場枠について協議する。岡田ジャパンの敗退が、現行のアジア「4・5枠」(0・5枠はオセアニアとのプレーオフ)の削減に直結するのだ。
 今回は「特別は話をするつもりはない。選手を緊張させずに送り出す」と話す。
 勝てば、12日に2−0でギリシャに快勝した韓国とともに、アジアン旋風を巻き起こせるのだが。
32 カメルーン戦後半視聴率は45・2% 瞬間最高49・1%- 産経新聞(2010.6.15)
 W杯南アフリカ大会で、日本がカメルーンを1−0で下した試合を生中継した14日のNHK総合の番組平均世帯視聴率は、第1部(午後10時50分〜)が関東地区で44・7%、関西地区で38・3%、第2部(午後11時48分〜)が関東地区で45・2%、関西地区で41・7%だったことが15日、ビデオリサーチの調べで分かった。
 同社によると、瞬間最高視聴率は、後半終了間際に49・1%に達した。番組平均視聴率が40%を超えたのは今年初めて。
33 オシム氏「新聞の1面がすべて本田だったら、日本は危ない」- 産経新聞(2010.6.15)
 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、14日に日本がカメルーンに勝利した試合後、前日本代表監督のイビチャ・オシム氏が、自宅のあるオーストリア・グラーツから衛星回線で報道各社の取材に応じ、「日本サッカー界にとってポジティブな結果だった」と評価した。一方、「新聞の1面が全部本田なら次は危ない」などと厳しい批評も展開した。
 オシム氏は、不慣れな1トップに入りながら決勝点を挙げた本田については、「自分の専門外の役割を勇気を持って受け入れ、戦術面で与えられた役割を見事にこなした」と称賛し、得点は「そのごほうびだ」と話した。
 また、オシム氏は本田を「水先案内人のようだった」と例え、「ポジションによってどんなボールが必要かを示した。本田がボールをキープする時間、DFが休むことができた」と得点以外の高い貢献度も評価した。
 一方で、1つのゴールで英雄に祭り上げられ本田が舞い上がることを心配し、「新聞の1面が全部本田なら次は危ない」と危機感を示した。
34  岡ちゃんネクタイに熱視線 限定品に問い合わせ続々-朝日新聞(2010年6月18日)
 サッカーW杯の初戦カメルーン戦で岡田武史監督が、試合中に着けていたネクタイに注目が集まっている。代表チームの公式ネクタイで、一般向けには全国で2010本しか販売されない限定品。テレビで試合を観戦したファンから、デパートに問い合わせが相次いでいる。
 ネクタイは英ブランドの「ダンヒル」製。日本代表のエンブレムが縫い込まれている。1本で税込み1万5750円。名古屋市中村区のデパート「ジェイアール名古屋タカシマヤ」のダンヒルの店には試合後、電話で問い合わせが多数寄せられ、15、16日に6本が売れた。週末に向けて、新たに数本入荷する予定だという。(田嶋慶彦)
35 NHK神田愛花アナウンサー(30)の天真爛漫 中継で謝罪 -産経新聞(2010.6.19)
 神田アナは17日の放送中、19日の日本戦の中継を告知する際に、「(NHK)BS1でたっぷり放送、コマーシャルありませんからね」と天真爛漫にアピールした。
 だが地上波でこの試合を中継するテレビ朝日にしてみれば、ちゃめっ気ですまされる話ではない。というのも、W杯の放映権は170億円と極めて高額なため、NHKと民放各局が共同で購入しているからだ。日本民間放送連盟の抗議を受けて18日、NHKはドイツ−セルビア戦の中継後、神田アナらが番組内で「配慮に欠けた」と謝罪した。
36 日本、描けぬ「ゴールへの道筋」 - 産経新聞(2010.6.20)
 オランダ戦後の記者会見。岡田監督は「オランダ相手に無失点はそれほど考えていなかった。点が取れなかったのが大きな敗因」と語った。確かにシュート数は10本を数え、相手の9本を上回ったが、大半は遠目からの強引なシュート。終了間際の最大の決定機も、岡崎が大きく枠を外した。
 先月30日のイングランドとの強化試合から導入した守備に重点を置く戦い方は、試合を重ねるごとに洗練されてきた。一方で、攻撃は本田の1トップに両サイドの松井、大久保が仕掛ける形が定着してきたものの、まだ発展途上。「守備はうまくいっているので、後は攻撃の部分」(駒野)と、選手も修正の必要を強く感じている。
 デンマーク戦は引き分けでも1次リーグ突破できることになったとはいえ、オランダ戦と同様、無失点で終われる保証はなく、得点が必要となる。カウンター攻撃も今の切れ味では、相手は怖くない。試合までの時間は少ないが、とことん突き詰めたい。(森本利優
37 スナイダーの一振り、オランダの底力 - 産経新聞(2010.6.20)
 司令塔スナイダーの一振りで、オランダが底力を見せた。後半8分、前線のファンペルシーが後方に戻したボールを一閃。得意のミドルシュートで固く閉じられていた日本のゴールをこじ開けた。
 立ち上がりから圧倒的にボールを保持した。だが、中盤でボールを回せてもそこから攻め込めない。粗いプレーも出るなど、選手はじれ始めていた。
 それに応えたのがスナイダーだった。「日本は非常に創造的だし、最初から難しい試合になるのは分かっていた。そこに勝てたのはうれしい」とスナイダー。指揮官は「私の言ったことを理解してくれた」とたたえた。(北川信行)
38 「情報漏れ」に不快感 岡田監督 - 産経新聞(2010.6.20)
 岡田監督は試合後の会見で、非公開練習の内容が外部に漏れていたことについて強い不快感を示した。
 オランダ戦を迎えるにあたって、非公開で実施されたはずの紅白戦のメンバーを、各メディアが報道していた。「とても残念に思う」と話した岡田監督は「周りは決してチームのためのことを考えているわけではないことを理解してもらいたいと(チームに)言いたい」と報道陣に痛烈な“皮肉”を浴びせた。
サッカー選手歴・指導者歴のない素人新聞記者・作家の後追い記事の悲喜劇(1)
 上に見たように、批判はしても、具体的な提案がありません
 これは、サッカーに素人だったり、指導者の経験のない記者や作家が結果だけを元にして後追い記事を書いているからです。
 スポーツも戦いです。しかし、スポーツではミス記事を書いても「ごめんなさい」で通用します。しかし、戦争では「ごめんなさい」ではすみません。多大な人名を失う危険性を有しています。
 季刊雑誌『サッカー批評』(第46号)が手元にあります。発行は2010年3月10日です。
 そこには、次のような特集があります。
 メディア関係者&サッカーフランに問う 岡田武史監督の評価と「ベスト4」の是非(解答15人
肩書き 氏 名 評価? ベスト4支持? 監督解任賛成?
サッカージーゃナリスト 西部謙司 60点 NO YES
スポーツライター 杉山茂樹 20点 - YES
スポーツライター 加部 究 30点 NO YES
本誌編集長 森 哲也 40点 NO YES

 季刊雑誌『サッカー批評』では15人の内、4人が解任に賛成で、その他11人は解任に反対でした。
 妥当な所でしょうか。
 より具体的な資料が欲しいと思っていたら、次のような記事を入手できました。
 段落ごとに私の感想を述べていきます。
作家・馳屋周さん(45) 思った以上に悔しがれない-朝日新聞(2010年7月1日)
 今大会、日本は幸運に恵まれていた。いや、強運を味方につけていた。選手たちは、2年にわたり、自分たちの監督から自信を奪われてきた。ろくに機能しないシステム、芳しくない成績。監督も選手もサポーターもメディアも、だれもなにも期待しない中、しかし、最弱のカメルーンと初戦で当たるという僥倖に恵まれ、勝利することで彼らは監督に奪われ続けてきた自信を取り戻した。強運を味方につけた。失うものはなにもないのだ。彼らは果敢に欧州勢と戦い、予選グループ突破という偉業を成し遂げた。
感想1:馳氏は「最弱のカメルーンと初戦であたる僥倖の結果、選手は監督に奪われ続けてきた自信を取り戻し、予選グループ突破という偉業を成し遂げた」と言う。カメルーンを最弱とする根拠は何か。勝った相手だからそう断定しているに過ぎない。僥倖と偉業は矛盾することがお分かりでない。
 しかし、決勝トーナメントに進んだ途端、彼らはW杯開幕前の、自信を奪われた日本代表に戻ってしまった。勝ちたい、ではなく、負けたくないに気持ちが傾き、その結果、なんのリスクも冒せないひ弱な集団に逆戻りしてしまったのだ。
感想2:パラグワイ戦を見て、馳氏は「弱な集団に逆戻りしてしまった」と言う。馳氏のようなサッカー選手歴や指導者歴のない素人評論家でなくても、根拠なく断定することは、私でも出来る。素人の日本人ファンを熱狂させたのは、格上のパラグワイと延長まで泥臭く戦い、PK戦で負けたことの事実です。まさに日本はベスト8のチャンスがあったのです。その事実を見ない馳氏には何か別な意図を感じます。
 PK戦での敗戦が決まった直後、だから悔しいという思いがわかなかった。彼らは戦わなかった。負けるべくして負けたのだ。死力を尽くした上で負けたのなら悔しさもこみ上げてくるだろうが、そうではなかった。8年前のトルコ戦を思い出す。あの時から日本はなにひとつ進歩していない。
感想3:馳氏は、「死力を尽くした上で負けたのなら悔しさもこみ上げてくるだろうが、そうではなかった」と言う。馳氏は7月1日付け朝日新聞の「天声人語」を読んではいないのだろう。そこには「めったに泣かない人の涙は胸を打つ。W杯のパラグアイ戦を終えた日本代表も、多くが頬をぬらしていた。仲間の泣き顔に、完全燃焼はおれも同じだと涙でこたえる、そんな絵に見えた」とある。涙のない馳氏の眼鏡が曇っていたのだろう。事実を確認しない記事は滑稽でさえある。
 本来なら、弱気になっている選手たちを鼓舞するのは監督の役目なのだが、哀しいかな我らが日本代表監督にはその力がない。ゴールを決めた選手が岡田監督のもとに駆け寄ったシーンがあったか?決勝トーナメント進出を決めた時、歓喜のダンスを踊る選手たちの中に岡田監督の姿はあったか?
感想4:馳氏は「ゴールを決めた選手が岡田監督のもとに駆け寄ったシーンがあったか?」「決勝トーナメント進出を決めた時、歓喜のダンスを踊る選手たちの中に岡田監督の姿はあったか?」と岡田監督を誹謗・中傷する。私は、チームを結束させるために、鬼の監督になる。その時、選手に近い立場の人をコーチに起用する。やわい監督の時、リーダー的なグループがいると、必ず反発するグループが誕生する。そうした現象を防ぐために、私は、徹底的に嫌われ、怖い存在となる。アンチ監督で選手は一致する。一致したチームは実力以上の精神力を発揮して、強力チームを打倒する。指導歴のない馳氏には、初歩的な戦術も理解できないのか?。
 選手たちの力と熱意と団結力で勝ち取ったベスト16なのだ。その選手たちが弱気になったら、勝利は間違いなく遠ざかる。
感想5:馳氏は、強運という言葉がお好きなようだ。人間の努力を無視する言葉だ。しかし、運も実力の内というように、力と熱意と団結力があったから、ベスト16に勝ち進んだのである。しかし、馳氏によれば、強運と実力を過小消化しながら、力と熱意と団結力で勝ち取ったベスト16と言う。こんな小説家になったら、ファンも間違いなく遠ざかる。
 オシム監督が病魔に倒れさえしなければ。どうしても、そう考えてしまう。彼ならば弱気に陥った選手たちを一喝しただろう。もっとクリエーティブな戦い方で我々を魅了しただろう。なによりも、彼が磨き上げた日本代表が死力を尽くし、その上で散ったのなら、わたしは歯噛みし、地団太を踏み、心の底から
悔しがることができただろう。
感想6:オシム氏の過去の成績にこだわる人ほど、アンチ岡田である。しかし、オシム氏が監督をしていて果たして決勝トーナメントに進出出来ただろうか。仮定の話なので、するべきでないし、しても意味がない。私からすると、たとえ病魔に倒れたとしても、それは誰の責任か。オシム氏の代わりに日本人で日本代表の監督に成れる人は、岡田氏以外に誰かいるのか。
 馳氏の前提が仮定の話で、現実論ではない。このような記事を書いた本人は勿論のことだが、このような記事しか書けない人(選手歴なし、指導者は歴なし)に、この時期に記事を書かせた朝日新聞社の見識を問いたい。
 はせ・せいしゅう 1965年2月、北海道生まれ。本名は坂東齢人(としひと)。ファンだった香港映画スター「周星戯」をひっくり返してペンネームとした。横浜市立大卒後、出版社勤務を経て、96年に「不夜城」で作家デビュー。同作品で吉川英治文学新人賞を受賞した。暴力や犯罪など人間の悪を徹底的に描き、日本のノワール(暗黒)小説の第一人者として活躍する。観戦のために欧州に足を運ぶサッカー通で、2002年W杯日韓大会の観戦記「蹴球戦争」などの著書もある。
  Wikipediaによると、馳星周氏のサッカー感の記事がありました。
 「サッカーが好きで、好きな国はスペイン。しかし日本サッカーがワールドカップで勝てないのは中田と川口以外の日本人全てと日本社会のせいだとしているため、サッカーファンからの評判は悪い」
 サッカーに関する書物としては、『欧州征服紀行』(2002年、角川書店)、『ワールドカップへの道1998から2002までの軌跡』金子達仁共著(2002年、角川書店)、『蹴球戦争(フットボール・ウォー)―馳星周的W杯観戦記』(2002年、文藝春秋)があります。
 サッカー観戦が好きで、サッカーに関する書物も3冊出版していますが、サッカーも知らない、もちろん指導歴もない素人作家といえます。
 批判があり、手のひらを返したような称賛があり、という風潮に一石を投ずる意図なら、具体的な提案が出来る、別な人に記事を書かすべきでした。こういう人を選んだ朝日新聞社に問題があります。
 馳氏のみならず、アンチ岡田派が崇拝するオシム監督とはどういう人なのでしょうか。
  Wikipediaのイビチャ・オシムには次のような記事がありました。
(1)監督としての実績・評価
 彼が率いるユーゴスラビアで育成したのがストイコビッチ、カタネッツ、サビチェビッチらでした。
 1990年ワールドカップ当時、各民族のスターばかりを集めた選手起用を求めるメディアに対する当てつけとして、初戦ドイツ戦で敢えてその要求通りの起用で敗戦してみせ、次の試合では本来考えるチーム編成で勝利し、準々決勝でマラドーナを擁するアルゼンチン相手に引き分けました(PK戦で敗退)。
(2)SKシュトゥルム・グラーツ時代
 中位から下位のSKシュトゥルム・グラーツに規律と戦術を持ち込み、就任2年目にはリーグカップ優勝、そして4年目にはリーグ優勝を果たしました。
(3)ジェフ千葉時代
 肉体面では「走力」、精神面では「哲学」を強調し、「賢く走る」「危険なサッカー」をキーワードとした指導を徹底しました。
 2003年、年間通算成績3位となり、サポーターやサッカーファンを魅了しました。
 2005年、ヤマザキナビスコカップでは初優勝を果たしました。
 2006年7月、日本代表監督への就任が決まり、監督を辞任しなした。
(4)日本代表監督
 通算20試合して、12勝5分3敗でした。
(5)オシム語録
 質問者が不用意に「走るサッカー」について質問すると、オシムは「サッカーで走るのは当たり前です」と切り返す。
 W杯出場のインタビューについて、「特定の選手の報道ばかりしてはダメだ。良い選手はたくさんいる。賛辞ばかりではなく批評はしっかりすること」と日本のマスメディアの報道のあり方について苦言を呈しています。
 実績といい、指導理念と言い、本当に素晴らしい。しかし、岡田監督が日本代表の監督であり、オシム氏は病魔で岡田監督に代表監督を譲った人であり、W杯における代表監督としての実績は無である。
 これが本当の「惜しむ(オシム)」べき事実です。

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