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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


白井浩司氏の『千鳥』と城塚 登氏の『国土』



テキスト:*白井浩司(大6)慶大教授 仏文学  
  銘木三重苦「千鳥」(岩波文庫)
  『昔読んで、その後読み返したことはないのですが、あの大正期の物憂げで柁しい生活感情が静かに 語られていたと思います。騒々しい現代の空虚さを教えてくれるのではないでしょうか』

略歴など:昭和-平成時代のフランス文学者。
大正6年10月19日生まれ。昭和35年慶大教授,58年京都外大教授。戦後いちはやくサルトルの小説「嘔吐」を翻訳し,実存主義ブームの先駆けとなった。52年「アルベール・カミュ その光と影」で読売文学賞。平成16年11月1日死去。87歳。東京出身。慶大卒。

”しらい-こうじ【白井浩司】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)



テキスト: *城塚 登(昭2)東大教授 社会思想史  
 和辻哲郎「国土」(岩波書店)
  『旧制高校1年生のとき読み、深く感動した。モンスーン、砂漠、牧場という三つの類型の国土が人 間の生き方と不可分に結びついているという指摘が新鮮で、現在小生執筆中の「哲学的人間学」にも その発想がつながっています』

略歴など:昭和後期-平成時代の哲学者,倫理学者。
昭和2年7月20日生まれ。42年東大教授。のち共立女子大教授,学長。初期マルクスの研究にとりくみ,30年「社会主義思想の成立」(のち「若きマルクスの思想」と改題)を発表。フォイエルバッハ,ルカーチ,フランクフルト学派などをふまえ,哲学,社会思想の研究をすすめた。平成15年4月18日死去。75歳。東京出身。東大卒。著作はほかに「新人間主義の哲学」「近代社会思想史」など。

”しろつか-のぼる【城塚登】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)