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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


楢崎宗重氏の『美学』と奈良本辰也氏の『独逸古典哲学の終末』



テキスト:001 **楢崎宗重(明37)立正大教授 美術史 
  阿部次郎「美学」(勁草書房)
 『専攻決定にまよった私は哲学の小川義章教授(第五高等学校)を訪ねた。「君が考えているのは美学というものだ。帰りに書店によって買いたまえ」とお金を下さった。その夜熟読熟思。かくて昭和 2年春、私は東大へ進んだ。それが私の一生の岐路となった。いまも大切に保存している』

略歴など:昭和-平成時代の美術史家。
明治37年6月26日生まれ。昭和17年立正大教授。37年日本浮世絵協会(現国際浮世絵学会)を設立し理事長。浮世絵の研究と紹介につとめた。平成13年7月18日死去。97歳。著作に「北斎論」「日本風景版画史論」など。

”ならざき-むねしげ【楢崎宗重】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)



テキスト:002 **奈良本辰也(大2)元立命館大教授 日本近世史 
 ハイネ「独逸古典哲学の終末」(岩波文庫)
 『これまで哲学というものは、あのように固苦しく考えなければならないものかとそれに向うときは妙な構えがありました。しかし、この本を読んで哲学や思想に対する態度が変りました』

略歴など:昭和-平成時代の日本史学者。
大正2年12月11日生まれ。京都帝大で西田直二郎に師事。昭和23年立命館大教授。維新史を中心に幅ひろく研究をすすめ,部落問題研究所長などをつとめる。44年大学紛争のなかで教授を辞任。以後,著述,講演などに活躍。平成13年3月22日死去。87歳。山口県出身。著作に「近世封建社会史論」「吉田松陰」「日本近世の思想と文化」など。

”ならもと-たつや【奈良本辰也】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)