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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


野坂参三氏の『空想から科学への社会主義の発展』と
旗田 巍氏の『柳宗悦選集第四巻朝鮮とその芸術』



テキスト:001 **野坂参三(明25)共産党中央委議長 
  エンゲルス「空想から科学への社会主義の発展」(岩波文庫)
 『この本は、資本主義社会がその内部矛盾によって崩壊して必然的に社会主義に移行することを明らかにし、さらに人間が真の自由を手にする共産主義社会への展望を示した科学的社会主義の基礎的概説書であり、戦前の天皇制の暗黒政治下で主権在民、反戦平和などのために屈せずにたたかう上で、私の理論的支えの一つであった。問題多い社会環境に生きる今日の高校生諸君が明日を切り開く上でも、不可欠の道しるべとなろう』

略歴など:大正-昭和時代の社会運動家,政治家。
明治25年3月30日生まれ。大正11年共産党に入党。昭和6年密出国,コミンテルン日本代表としてソ連にわたり,15年から中国延安で反戦活動。21年帰国し,衆議院議員(当選3回)。25年公職追放となり北京に密航。30年帰国,31年参議院議員(当選4回)。33年党議長。戦前山本懸蔵を官憲に密告していたことなどが発覚,平成4年党を除名された。平成5年11月14日死去。101歳。山口県出身。慶応義塾卒。著作に「風雪のあゆみ」など。

”のさか-さんぞう【野坂参三】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)



テキスト:002 **旗田 巍(明41)専修大教授 朝鮮史
  「柳宗悦選集第四巻朝鮮とその芸術」(春秋社※)
 『朝鮮の美しい芸術を通して、それをつくり出した朝鮮人のすぐれた才能と精神を発見し、朝鮮人を深く敬愛した。同時に朝鮮人をいためつける日本の軍国主義を痛烈に批判した。日本人の友好を考えるとき、見のがせない書である』

略歴など:昭和-平成時代の東洋史学者。
明治41年11月7日朝鮮慶尚南道生まれ。満鉄調査員として,昭和15年から中国華北の農村調査に従事。共著「中国農村慣行調査」で朝日賞。25年都立大教授,49年専修大教授。朝鮮史研究で指導的役割をはたした。平成6年6月30日死去。85歳。東京帝大卒。著作に「朝鮮史」「新しい朝鮮史像をもとめて」など。

”はただ-たかし【旗田巍】”, 日本人名大辞典, ジャパンナレッジ (オンラインデータベース), 入手先<http://www.japanknowledge.com>, (参照 2013-04-18)