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室町時代の逃散と土一揆
 室町時代の荘園内に生活していた荘民(百姓)の最も大きな負担は、年貢と雑役であった。
 年貢とは、米、または布帛(ふはく)を領主に納めることであり、雑役とは、領主の直営地の耕作にかりだされたり、領主の邸へ警備や年貢の輸送の賦役に、または堤防工事や社寺の建築修理のための人夫役などにかりだされることである。
 このように苦しい生活を強要されていた荘民たちは、時として庄外へのがれようと度々試みている。これが「逃散」といわれるものである。
 また、荘民たちは、のがれようとするばかりでなく、この苦しい年貢や雑役を少しでも軽減しようと年貢減免の要求や、権利の要求をかかげて領主に反抗している。これが「土一揆」といわれているものである。

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