home back next

江戸時代以降の百姓一揆とその他の争論
 徳川時代の百姓一揆や打ちこわしなどを中心とした争いは、中世の土一揆の伝統を受けつぎながら、内容や数の上からも比べものにならぬほど多くなっている。というのは、土地経済に立脚した徳川政権が、百姓をこの社会の基盤として、過重な貢租を負担させたり、商人の物品買い占めによる物価高、さらに飢饉と百姓の生活はどん底の状態であった。この状態から抜けだそうと百姓たちは、領主らに集団で反抗した。
 また一方では、入会地の利用とその権利をめぐる村々の争い、または薪のほか肥料用の採草、屋萱などの入手争い、耕地の入手をめぐって隣接村の山裾の開発や附州の利用などの境界争い、または漁獲や海上の利用権に関しても隣接村との争いが、多く起っている。これは当時代に生きている民衆の生活を、直接左右する重大問題であったからだろう。

home back next