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1685(貞享2)年9月26日発行(第020号)

忠臣蔵新聞

山鹿素行さんが赤穂で
『中朝事実』を完成

この本で幕府は素行さんの赦免を決定

『中朝事実』 大石神社の大石良雄さん
赤穂で書いた『中朝事実』とはどんな本
この本が縁で処分解除の動き
 1669(寛文9)年に『中朝事実』を赤穂で完成しました。

 この本で、素行さんは中華思想(中国崇拝)を排斥し、日本主義(日本の朝廷が中心=中朝である)
を主張しています。幕府にとっては、この書物で素行さんが考え(素行)を入れ換えたと感じたというこ
とです。
浅野長友(29歳)さんが赤穂藩を相続
 1671(寛文11)年3月に浅野長直さん(62歳)が隠居し、長男の長友さん(29歳)が赤穂藩を相続し
ました。
 1672(寛文12)年7月に浅野長直さん(63歳)が亡くなり、12月には保科正之さん(62歳)も亡くなり
ました。素行さんに激怒した正之さんが亡くなった事で、流罪の処分を解除する動きが出てきています。
 1673(延宝元)年4月に赤穂藩主の浅野長友さん(長矩さんの父)も、素行さん宅を訪れています。
大石内蔵助(15歳)さんが赤穂藩家老職を相続
 この年、大石良雄さんの父良昭さん(34歳)が療養中の大坂で亡くなりました。病弱でもあり、家老に
はならず部屋住みのままでした。良雄さんの祖父良欽さん(56歳)が養父となって、家督を良雄さん(15
歳)に譲りその養育に当たりました。
参考資料
新人物往来社『図録日本史の人物2000』
堀勇雄『山鹿素行』(吉川弘文館の人物叢書)
岩波書店『山鹿素行』(日本思想史体系)
廣山尭道編『播州赤穂の城と町』(雄山閣出版)など
『世界人物逸話大事典』(角川書店)

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