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有名人が高校生に贈る 『心に残る一冊の本』

凡   例


大江志乃夫氏の『戦争と平和』と 大木 正興氏の『バッハの思い出』



テキスト:029 *大江志乃夫(昭3)茨城大教授 日本史
  トルストイ「戦争と平和」(岩波文庫※)
『戦争中、中学1年生から軍の学校にはいり、4年余り軍隊教育ばかり受けてきて、敗戦となり、復員したとき親戚の英語の教師の本棚で岩波文庫本を見つけて借り出し一気に読み終り、人生観が一変しました。17歳のときです。あの長い小説をよくも一気に読んだと思います』

略歴など:昭和3年2月8日生まれ。東京教育大教授をへて,昭和51年茨城大教授。近現代史を研究,とくに日露戦争など近代軍事史にくわしい。60年はじめての小説「凩(こがらし)の時」で大仏次郎賞。平成21年9月20日死去。81歳。大分県出身。名大卒。著作に「日露戦争の軍事史的研究」「明治国家の成立」「日本の参謀本部」「兵士たちの日露戦争」など。
(出典:日本人名大辞典, ジャパンナレッジ)


テキスト:030 *大木正興(大13)音楽評論家
  アンナ・バッハ「バッハの思い出」(山下肇訳・ダヴィツド杜)
『女性の美しい心の記録として特に女子生徒に。もちろん男子にも読んでもらいたい名著』

略歴など:大正13年6月20日生まれ。昭和26年来日したバイオリニスト,メニューインの批評でデビュー。「音楽芸術」「東京新聞」「毎日新聞」で演奏批評を担当。ラジオ・テレビの音楽番組の解説をつとめた。跡見学園女子大教授。昭和58年6月10日死去。58歳。東京出身。東京帝大卒。著作に「室内楽のたのしみ」など。
(出典:日本人名大辞典, ジャパンナレッジ)